2006年1月の日記


2006年1月22日(

 まだ、このサイトのURLは誰にも教えていないので、こんなもの書いても、誰も見てくれるわけがないのですが、一応、書くだけ書いておきます。

 本日、バイト中に、背中の筋を痛めてしまいました。しかも、仕事を始めてから、すぐ。
 重い物を持ったとかじゃなくて、ゴミ袋の口を結ぼうと、身をかがめただけだったんですけどね……。

 このことを、精肉部門のサブチーフである春井さん(仮名、26歳・男)に言ったら、

「気をつけなきゃ。もうおじいちゃんなんだから

 と、大変に温かい言の葉を返してくれました。

 今日は、閉店業務の方はやらんでもよかったので、いつもより早く仕事を終了させ、自分の職場でお買い物。背中の痛みは、いつの間にやら消し飛んでおったので、お気楽気分でお買い物。
 今日切れの半額ポークビッツが4袋あったので、それを、全て購入しました。

 ウチのスーパーはマジメなので、賞味期限の切れた商品でも、職員がタダでお持ち帰りしちゃいけないのです。期限が切れたら、廃棄処分なのです。
 それがもったいないので、思わず買ってしまったわけです。半額だったので、思わず買ってしまったわけです。

 今になって立ち止まって考えてみれば、別に、ポークビッツなんて、欲しくはなかったんですがね。


2006年1月23日(月)

 本日、精肉作業場にて、私と、精肉部門の古谷チーフ(仮名、34歳・男)は、加工肉の品出しについて話し合っていました。
 なぜか、お肉を擬人化しながら、話し合っていました。

 私:「この人たちは(売り場に)出ますかねぇ?」
 チーフ:「この人たちは出ないんじゃないかなぁ」

 するとそこへ、作業場の掃除をしていた、私の仕事上の相棒、精肉部門のアルバイトの佐藤さん(仮名、16歳・女)が、割り込んできました。

 佐藤さん:「何二人して、加工品を人呼ばわりしてるんですか?
 私:「いや、これ昔は人だったんだよ。人が加工されちゃったの
 チーフ:「おぉ、なんて恐ろしいことを(笑)」
 佐藤さん:「(笑) ……先輩、その冗談、あんまり売り場で言わない方がいいですよ」
 私:「そうだね。そんなこと内部の人間が言ったら、店の信用問題に発展する。会社から訴えられるかもしれない(笑)」
 チーフ:「いや、そうじゃなくて、頭のおかしい人だと思われちゃうからでしょ」
 佐藤さん:「そうですよね。頭のおかしい人だと思われちゃいますよね。でも、思われちゃうも何も、それって本当のことじゃないですか
 チーフ:「そっか。言われてみればそうだなぁ。じゃあ何も問題ないですね」
 佐藤さん:「そう、問題ない問題ない」

 なんてヒドい奴らなんだ……。

 それとあれです、昨晩、佐藤さんの夢の中に、私が登場したそうです。
 夢の中の私は、豚肉の塊を、生で喰っていたそうです。

 なんてヒドい夢を見る奴なんだ……。

 まあ、「加工肉が実はヒトを原料としている」なんて、最悪な嘘を言い出した奴よりは、マシかもしれませんけど。


2006年1月24日(火)

 ヤバいんですよ。

 明日までに提出のレポートがあるんですが、まだ何もやってないっていう。

 これまでのところ、順調に単位を取ってきた私。今年度一杯で、卒業に必要な単位数はほぼ揃うはずだったんですが。
 このままでは、来年も頑張って学校に通う羽目に……。

 でもまあいいか、まだ3年生だし。来年も学校に来るほうが、むしろ自然なんだ。そうだそうだ。

 おっと。なんか、もう言い訳モードに入っているような気がしますな。

 ……こんなことじゃあ、ダメですね。やれるだけのことはやってみよう!
 気合を入れて!

 よーし、頑張るぞー。


2006年1月25日(水)

 レポートは、なんとかやっつけて、提出しました。
 文字通りの、やっつけ仕事でした。

 道を歩いている時にすれ違った、下校中の、小学3年生くらいの男の子が、叫んでいました。
電車男、萌え〜
 ……だ、そうです。

 あの子の将来が心配です。

 バイトでは、試食のすき焼きの、残り物をいただくことができました。ラッキーです。

 すっかり冷め切ってましたけど。


2006年1月26日(木)

 ここ最近の主食だったソーセージを、ようやっと、完食できました。

 去る1月15日のこと。賞味期限がその日切れの、某ソーセージ(1袋10本入り)が、沢山余ってしまいました。

 そのソーセージ、全然売れないので、本来397円の品が、100円になっていたのです。
 これはもう、買うしかありません。

 チーフと春井さんに、「閉店の時点で余ってたら、お買い上げしよう」というようなことを告げ、「だから、もっと安くしてくれ」と、値切り交渉をすると、春井さんが、「10袋以上買ってくれるなら、1袋80円でもいい」と言ってくれました。

 さて、チーフも春井さんも帰り、閉店のお時間(夜10時)がやってまいりました。
 ちょうど仕事を終えた私(その日も私は、閉店業務の担当ではなった)と佐藤さんは、ソーセージを回収し、その数を数えます。

 23袋も、余っていました。

 佐藤さんが、そのソーセージを、春井さんが用意しておいてくれた当スーパーの袋に、勝手に詰め込みます。
 しかも、全部。
 どうにか入り切りはしましたが、一番大きい袋だというのに、ブチ破れそうなほどにパンパンです。

 佐藤さんの努力を無にするのも悪いし、こうなったら、全部買って帰ろうじゃないかと決意した私、佐藤さんから、590円、借ります。

 あんまり持ち合わせがなかったのです。

 ソーセージは、全部で1840円。本来なら9000円以上することを考えれば、安い買い物です。

 帰り際、太っ腹な私は、佐藤さんの提案に従い、他部門のアルバイトたちに、このソーセージを3袋プレゼント。佐藤さんからも、「ください」と言われましたが、こちらは拒否。20袋のソーセージを、アホみたいにかかえて、帰宅しました。

 私が、こんなに沢山いらないということに、はっきり気づいたのは、帰宅してからのことでした。

 私、その次の日、ソーセージしか食べてません。


2006年1月27日(金)

 本日、チーフに、「鳥の挽き肉は、鍋に使うので、冬になるとよく売れるが、さすがにこの時期まで来ると、お客様たちも鍋に飽きてくるために、寒い日でも売れ行きがイマイチになる」というような話を聞かされた後のこと。

 私:「よく、『鍋を食べる』って言いますけど、あれって、まるで、鍋をそのままガリガリかじって食べるように聞こえません?」
 チーフ:「そんな風に聞こえるのは、君だけだと思うよ

 そうか。俺だけか。
 意外だなー。

 そういえば、昨日の話に出てきたソーセージなんですが、実は私、あれ、1月14日以前にも、買って食べているんです。

 バイトが休みの日に、お客様としてやってきて、購入したんです。その時にはもう、100円に値下げされていたので、これはお買い得だと思い、購入したんです。
 9袋も。

 その日、家に帰って食べた時点で、「もう、こんなソーセージはいらない」と、気づくべきでしたね。

 沢山余っただけのことはあって、ウマくなかったんですよ、アレ。


2006年1月28日(

 そういえば、昨日は給料日でした。
 毎月28日が給料日なんですが、土日は銀行が休みなので、今月は27日に繰り上げされたのです。

 で、肝心の支給額のほうですが、やはり、先月辺りから、目に見えてダウンしてますね。

 実は、ウチのスーパー、去年の11月半ばから、閉店時間が変わったんです。それまでは夜11時まで営業してたのが、10時までになったんですよ。
 おかげで、11時台前半まで閉店業務をしていたのが、せいぜい10時台後半までになり、その分、給料が下がってしまったというわけなんです。

 しかも、今までとほぼ同じ作業を、より短時間でやらねばならなくなったわけですから、仕事は楽になったどころか、前より大変になっています。
 給料が下がってこれでは、割に合いませんぜ。

 とはいえ、それでも、相棒である佐藤さん(閉店業務に携わっていない以外は、私とほぼ同じ仕事内容)と比べて、1.5倍〜2倍くらいの月給をいただいてますから、十分に厚遇されてるんですけどね。

 しかし、ほとんど同じ仕事をしているのに給料が全然違うということで、佐藤さんからは、よく恨み言を言われます。

 いつだったか、気前のいいところを見せて、そんな彼女の口を封じようとしたことがありました。給料日前の金欠状態に陥っていた彼女に、入り用だという300円を貸してあげたのです。

 そしたら彼女、こう言いました。

そうやってお金に執着がないのは、沢山給料をもらってるからですか?(笑)

 人から金を借りておいて、なんという態度!
 全く、口の減らない奴です。


2006年1月29日(

 それは、1月17日のこと。作業場の掃除と、加工肉の品出しを、いつもより早く終えた私と佐藤さんは、売り場に出ている加工肉の、日付チェックをしていました。賞味期限を確認し、その日付次第で、値引きをする作業です。ちなみにこの時にはもう、精肉の社員は、帰宅していました。

 この作業を2人でやっていたことが、斉藤店長(仮名、今年度で54歳・男)の逆鱗に触れてしまったようなのです。
 なんでも、店長の目には、「時間が余って、2人でプラプラしてた」と映ったみたいで。

 まあ確かに、「プラプラしてた」という言い方は極端であるにしても、時間が余って余裕をこいてたのは事実ですし、2人で、「生ハムの美味しさについて」などの、どうでもいいことを語り合いながら作業をしていたのも事実です。怒られても仕方がありません。

 とはいったものの、実際に怒られたのは、我々じゃなく、チーフなんですけどね(店長はあまり、バイトには直接文句を言わない)。

 翌朝、チーフは、恐ろしい勢いで、叱られたそうです。
 そして、「あんな、1人で足りる作業(日付チェック)を2人でやってるなんて、精肉はよっぽどヒマなんだな。1人鮮魚に異動させてやろうか?」と、脅されたらしいのです(今、ウチの店では、鮮魚等、複数の部門でバイトに欠員が出ていて、どこも、猫の手も借りたい状態なのです)。

 チーフからその話を聞いた私は、ここ10日ほどの間、部門異動の恐怖に怯えながら働いてきたわけです。  店側が、精肉のバイトを無理矢理異動させるとしたら、キャリアが長いためにアゴで使いやすい、私しかいませんからね。

 部門異動すれば、当然仕事の内容もガラリと変わるわけで、今まで培ってきたスキルは灰燼に帰し、全くのシロウトからやり直すことになります。
 そんな面倒なことは御免です。

 しかし、その異動の恐怖が、いよいよ現実味を帯びてきてしまいました。
 今日、1月29日から、作業場清掃の制限時間が、異様にキツくなったのであります。
 要するに、私、本当に、“精肉部門に”どうしても必要な人材なのかどうか、試されているというわけなんです。

 チーフいわく、2月中に、この水準にまで到達しないと、店長の神の手が動く可能性が高いとのことでした。
 さらに、「精肉のバイトが1人になると困るので、どうにか頑張ってくれ」と言われました(実際には、精肉のバイトも、2人いないとキツいのです)。

 で、今日、その無茶苦茶な制限時間内に、なんとしても仕事を終えるために、自身の安全を無視し、捨て身で掃除に挑んだのですが、これが、実に簡単簡単。
 なんと、制限時間より遥かに早く、作業を終えてしまったのです。

 なんだ、やればできるじゃないですか。楽勝じゃないですか。今後も、全然問題なさそうですね。

 ただ、2、3度、ミートスライサーの刃で、指を落としそうになってしまったことだけが、ちょっとだけ、気がかりですが。


2006年1月30日(月)

 チーフが言っていました。2月5日から、バイトのシフトが大きく変わるそうです。

 今までは、私・佐藤さん共に、週4日出勤(週に1日だけ、2人で働く日がある)だったのが、週4.5日出勤(週に2日、2人で働く日がある)に変わるんです。さらに、出勤時間のほうも、今までは、私が午後5時半・佐藤さんが5時だったものが、両方とも6時に変更になります。

 この新シフトに移行してからは、加工肉の納品日を、絞ることにするそうです。今までは、ほぼ毎日納品されていたのですが、それを、1週間のうち、バイトが2人いる日だけに集中させることにするそうなのです。
 そして、2人いる日は、1人が作業場掃除+売価変更担当、もう1人が加工肉担当と、完全に仕事を分けてしまうそうです。
 絶対に、相手の作業を手伝ってはいけないそうです。協力し合ってはいけないそうです。もし、片方が、早めに作業を終えたなら、その人は、仕事に追われる相棒を見捨てて、とっとと帰るのだそうです。

 2人で別々の作業をやったほうが効率がいいのは確かですし、今までだって基本的にそうしてきましたが、これは、あんまりじゃあないでしょうか。支え合える部分は、支え合ったほういいに決まってます。これでは、かえって仕事の効率が悪くなってしまいます。

 そういった意見を、今日、私と佐藤さんは、チーフにぶつけてみたのですが、この件はもはや決定事項であるらしく、聞く耳を持ってくれません。というか、チーフにもどうにもできないっぽい雰囲気です。
 どうやら、神の手が動いてしまったみたいで。

 ふーん、そうか。
 やはり、神の仕業であったか。

 そういや、今日のミートスライサー掃除、昨日よりも、タイムを縮めましたよ。
 制限時間の3分の2という、驚異的な短時間で、作業を終えました。
 作業場掃除全体で見ても、またしかりで、目標達成に必要な作業速度の、1.5倍の猛スピードで、駆け抜けてしまいました。
 自分でも、驚愕してます。

 さて、問題は、佐藤さん(今日は加工肉の品出しに専念していた)に、制限時間内に掃除を終えるだけの力があるかどうかです。
 明日以降が、楽しみです。


2006年1月31日(火)

 今日は、月末恒例の棚卸しがあったために、肉屋のバイトは2人とも出勤でございました。

 作業場掃除担当の佐藤さんは、ぎりぎり、制限時間内に、掃除を終えることができたようです。
 なんだ、つまんないですね。

 私は、棚卸し+加工肉の品出しを担当しました。余計な仕事が付け足されているわけですから、当然、私のほうが、大変。案の定、佐藤さんのほうが、ずっと早く、作業を完了させました。8時前には、終わらせてしまいました。

 この段階で佐藤さん、春井さんから、もう、帰宅を命じられました。新体制に適応する練習というやつです。
 私も私で、「加工肉の品出しを手伝おう」と申し出てくれた佐藤さんを追っ払い、帰宅させてしまいました。
 ごめんなさい。でも、しょうがないんですよ。
 神の手が怖いから。
 しかし、この「助け合い禁止ルール」、ホントに意味が分からんです。非合理的ですぜ。

 佐藤さんに遅れること1時間以上。ようやっと、肉屋の仕事を終わらせた私ですが、まだまだ、帰れません。閉店業務が、残っているためです。
 閉店業務の開始は、10時。肉屋の作業終了から10時までの間は、グロサリー(生鮮品以外の商品)部門の手伝いをすることになっています。
 以下は、そのお手伝い作業に入る前の、グロサリー部門のサブチーフ・野沢さん(仮名、今年度で52歳・男)と、私との会話。

 野沢さん:「バックドロップできるようになりてえなあ。……よし、今日帰ったら、布団の上で練習しよう。そしてケガして、明日から仕事を休む、と
 私:「仕事をサボる、うまい口実ができましたね
 野沢さん:「あ、でも、店で練習したほうがいいか。それなら、労災認定されるかもしれない
 私:「いっそそれで、殉職しちゃうっていうのはどうですか?
 野沢さん:「え? 俺それで死んじゃうの? それは困るなぁ」

 ……野沢さん、……頑張って生きてくださいね。



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