2006年6月の日記


2006年6月1日(木)

 先月の24日に受けた入社筆記試験、落っこちました。
 非常に基礎的な内容の、国語と算数の試験だったのですが、落っこちました。
「なにぶん応募者が多数ににのぼりましたので、選考させていただいた」
 というのが、向こうの言い分でした。

 でもよ、ちょっと待ってくださいよ。
 募集人数は4人なのに、入社試験の受験者は、私を含めて2人しかいなかったじゃないですか。
 完全に、定員割れしてるじゃないですか。

 私に気をつかって、言い訳なんかしなくていいんですよ。
 それに、そんな変な言い訳をしたら、かえって嫌味ですよ。

 試験から落下したという悲報を聞いた後、私は、面接に向かいました。
 例の、説明会に1人しか参加していなかった企業の、面接です。
 もちろん、参加者は、私一人です。

 入社のための面接を受けるのはこれが初めてだった上に、別段、面接対策なども講じては来なかったのですが、特に緊張することもなく、臨むことができました。
 質問に対する回答は、全て、その場で考え、口に出しました。
 割と、うまくいったと思いますよ。

 しかしながら、面接終了時の、別れの挨拶が、いけませんでした。ちょっと、ボーッとしすぎていたのでしょう。
 深々と、面接官さんに頭を下げ、私が言った言葉は、
「本日は、どうぞよろしくありがとうございました

 これは一体……どこの方言ですか?


2006年6月2日(金)

 パン屋の後藤田チーフから、数字が羅列された、不思議な紙を渡されました。
 153種類あるスーパー戦隊のカードのうち、まだ、彼が持っていないもの。その番号が、記された紙でした。

 そうでした。確か一昨日、「まだ持ってないカードを、リストアップしておいてくれ」みたいなことを、私から頼んだのでした。

 ダブッたり、トリプッたり、クアドラプッたり、クインティプッたりしてるカードが、私の部屋に、山のように溜まってますからね。
 それらのうち、必要なものだけでも、彼に引き取ってもらわないとイカンのですよ。

 これがいわゆる、資源の再利用というやつです。
 実に、エコロジカルですね。


2006年6月3日(

 パン屋に、新しいバイトが入りました。ようやく、筒井さんの後釜がやってきたのです。
 ちょっと、頼りなさげな人でしたが、大丈夫なんでしょうか。
 やっぱ、ダメかな。

 例のブツは、後藤田チーフに、しっかりと渡しましたよ。
 ものすごく、喜んでいました。

 ブツの取り引き現場を、春井さんに見られました。
 やはり彼も、我々の素晴らしきお買い物を、「お金の無駄づかいだ」とし、笑いました。
 もちろん私は、反論しましたよ。
「何言ってるんですか! このカードの売り上げが、ヒーローたちの、地球防衛の資金になるんですよ! だから、買わなきゃいけないんですよ!」
 と。

 正論です。あまりににも正論すぎるほどの、正論です。
 これを聞いても、まだ、スーパー戦隊のウェファーチョコを買わないというなら、春井さんは、まるで現実を見ようとしていないということになります。
 全く、春井さん、空想と現実の区別くらい、ちゃんとつけてくださいよ。


2006年6月4日(

 本日の、出勤して早々の、私と古谷チーフの会話。

 チーフ:「あ! えーと……あんた誰だっけ?
 私:「うーん。……比企理恵
 チーフ:「中途半端だな(笑)」


2006年6月5日(月)

 今月の1日に受けた面接、突破してしまいましたよ。
 いやはや、人事部の方々も、英断を下しましたな。
 私だったら、帰り際に、
どうぞよろしくありがとうございました
 なんて言う奴、絶対に合格にしません。
 まあ、とはいえ、応募者が、おそらくは私一人しかいないわけですから、合格にするしかなかったといえば、するしかなかったのかもしれませんが。

 次は、最終関門の、役員面接。なんとなく、落ちたいです。できれば、落としてください。

 一方、今日のバイト。
 最近、就職活動で疲れているせいか、それとも、カード集めに体力を使いすぎたせいか、仕事のスピードが、大きくダウンしています。作業場の掃除に、実に、全盛期の倍以上の時間がかかっています。今日も、チーフが、そのことで店長に怒られていたようです。
 ヤバい。鮮魚ジャンプの悪夢が、再び。

 今日の掃除終了後、売り場で作業をしていたら、店長が、こちらを凝視してきました。
 思わず、ちょっとだけ、睨み返してしまいました。

 閉店業務を終え、店を後にする際、店長に、いつものように、
「お先に失礼します」
 と、声をかけました。
 見事に、無視されました。

 おっと。もしやこれは、非常にまずい雲行きではありませんか?


2006年6月6日(火)

 この日記の、登場人物紹介のページを作りました。
 「そんな、全く需要がないもの、作ってもしょうがないだろ!」なんて、言わないでください。
 そんなこといったら、このサイト自体、需要が全くないんですから。

 そういえば、2週間ほど前、佐藤さんが、こんな話をしていたのですが、日記に書くのを忘れていました。

 なんでも、彼女、着任したての平林副店長に、誘われたんだそうです。
 「パン屋に異動しないか」って。
 佐藤さんは、その場で断ったそうです。
 それに対し副店長は、
「やっぱそうだよね。なら、今のままでいいよ。店長も、本人の気持ちが一番大事だって言ってたから」
 と、納得の姿勢を示し、引き下がったそうです。
 ここで、佐藤さんは、聞いてみたのだそうです。「なぜ、自分に声がかかったのか」と。
 副店長いわく、それは、「女の子同士のほうが、気楽に仕事ができるかな〜と思ったから」
 パン屋には、かつて筒井さんの相棒だった、石井さん(仮名、推定年齢16〜18歳・女)という人がいます。女の子同士というのは、もちろん、彼女と組むことを指して言っているわけです。

 さて、この話、気になる点が、2つあります。

 まずは、「女の子同士だから、気楽に仕事ができる」という、副店長の言葉。
 裏を返せば、「あの樫木という男とは、安心して仕事なんかできないだろう」という意味になります。
 ヒドい話です。

 次に、店長が、バイトの部門異動について、「本人の気持ちが一番大事だ」と語っていたという話。
 本当にこんなことを言っていたのだとしたら、店長はきっと、嘘つきです。


2006年6月7日(水)

 栄養ドリンクを飲んで、パワーを高めてから出勤したせいか、今日の作業場掃除は、結構快調でした。
 仕事中に、チーフと、「風雲たけし城」や「大映テレビドラマシリーズ」について語り合わなければ、もっと早く仕上がったと思いますよ。

 肉屋の仕事終了後、閉店業務をしていたら、清水さんに、また食事に誘われました。
 今日は、清水さんが一人暮らしをしているアパートでの、焼肉パーティー。参加者は、清水さんと私と村井(弟)さん。
 肉は、村井さんが、ウチのスーパーで買ったものでした。しかも、その全てが、特売の商品。

 この話を聞きつけた副店長に、閉店業務中、言われてしまいました。
「何? お前ら、清水組? お前、こいつの下に付くの? すげえな。チャレンジャーだな
 なぜか、派閥扱い。
 それにしても、力の弱そうな派閥だ。

 さて、帰宅後、村井(弟)さんの運転する車に迎えに来てもらい、私と彼は、清水さんの家に。

 そこで、村井(弟)さんが持参したホットプレートを使い、ひたすら肉を焼き、食います。私と清水さんは、ビールも飲みます。
 清水さんは、お肉を、うまいうまいと言っていましたが、私には、脂身ばっかりの、まずい肉としか思えませんでした。
 それと、いくらなんでも、15パックは多すぎですよ、清水さん。
 結局、7パックも余ってしまいました。
 まあ、その7パックは、全て、私がお土産にもらえることになったので、構わないといえば、構わないのですが。

 主食を食えるだけ食ったら、次は、デザート。清水さんの部屋の冷凍庫にあったアイスを、たらふくいただきます。食いたいだけ食っていいというので、お腹の限界を超えるまで、食いまくりました。
 その後は、3人で、話し込みました。
 話題は、主に、「ドラゴンボール」
 ここでの話が盛り上がったせいか、清水さんから、『ドラゴンボールの秘密2』なる本を、無理矢理、貸されてしまいました。
 西森博之のマンガ・『天使な小生意気』も、20巻全て、貸されてしまいました。同じ作者の、『今日から俺は!!』を、私が絶賛したせいです。貸してくれるのは嬉しいのですが、一気に20巻も持って帰るのは、しんどいです。読むのも、しんどそうです。

 話し込んでるうちに時間は流れ、清水さんの家を出た時には、もう、
 いわゆる、朝帰りというやつです。

 以上、話が6月8日の朝にまで到達している時点で、6月7日中に書いていないことが明白な、6月7日の日記でした。


2006年6月8日(木)

 昼過ぎまで、お腹の具合が劣悪でした。明らかに、昨日の後遺症です。

 それでもなんとか持ち直し、2時前には、先月の25日に説明会を受けた会社の、1次選考に、向かいました。

 適性検査と面接が行われたのですが、テキトーにこなしました。やはり、事前に、準備の類は、一切してはおりませんでした。
 にもかかわらず、面接で自己PRを求められた際、完全なアドリブで、3分以上も自分を褒め続けた私は、実は、相当のナルシストなのかもしれません。

 帰る前に、人事担当の方に、言われました。「合格だった場合、16日までに、そちらに電話が行くので、2次選考に進んでくれ。16日を過ぎても何も連絡がなかったら、それは、不合格ということ」と。

 それから2時間も経たない、帰り道でのことでした。私の携帯電話が鳴ったのは。
 「1次選考に合格したので、次の、役員面接&作文に進んでください」とのことでした。

 結果が出るの、早いよ。

 まあ、早くなってしまうのも、仕方ありません。私があまりにも優秀すぎたので、そもそも、何日も検討する必要がなかったのでしょう。
 きっとそうです。そうに決まってます。そういうことにしておいてください。私は、夢見がちなナルシストなんです。


2006年6月9日(金)

 今日はバイトの出勤日。清水さんと、村井(弟)さんに会いました。

 昨日、お休みだった清水さんは、一日中、ベッドとトイレを往復していたそうです。
 まさに、自爆です。

 一方、村井(弟)さんは、どこも何ともなく、ピンピンしていたそうです。朝帰りの後、一睡もせずに学校に行き、そのまま、バイトにまで行ってしまったそうです。

 さすがは村井(弟)さん。一昨日、清水さんが、副店長に、15パックもの肉を見せ、
「どうですかね? これじゃ多いですかね?」
 と聞いた際、
いや、村井弟がいるから、分からない
 と、返答されたというだけのことはあります。

 村井(弟)、恐るべし。これ以上は、言葉もなし。


2006年6月10日(

 売り場で、大きな声で、
「いらっしゃいませ〜!」
 を、連呼していたら、副店長に褒められました。

さすが清水組!
 と。

 しかし、肝心の清水さんは、売り場では、あまり声を出していません。
 さて、これは、本当に褒められているといえるのでしょうか?


2006年6月11日(

 副店長以外にも、いろんな人が、私のことを、「清水の仲間」と、言ってくるようになりました。
 古谷チーフや春井さん、後藤田チーフたちが、面白がって、そう呼びます。

 しかし、気になるのは、彼らが呼ぶ、団体名。
 清水組だったり、清水軍団だったり、清水派だったり。
 全く、名称に統一性がないのです。

 あ。それから、清水さんが、豚のバラ肉だけ15パックも買ってしまったこと、無理もないことなのだと、分かりました。
 今日、副店長が言っていたのです。
だってあいつ、牛肉食って、『鶏肉ですか?』って言う奴だもん


2006年6月12日(月)

 バックルームで、またまた、野沢さんと遭遇しました。

 野沢さん:「なんと」
 私:「どうしたんですか?」
 野沢さん:「えっ、何? 何かあったの?
 私:「いや、今、『なんと』って言ってる人がいたんですよ」
 野沢さん:「大変だね。ハッハッハッハ

 大変なのは、あなたの頭の中ですよ、野沢さん!


2006年6月13日(火)

 今日は、午前中は、例の、応募者がおそらくは私一人しかいない会社の、役員面接。午後からは、先月の11日に説明会を受けた会社の、1次選考(適性検査と筆記試験と面接)でした。

 役員面接の参加者は、いうまでもなく、私一人です。
 私と対決することになった役員さんは、意外なことに、30歳くらいの、「プリンス」という感じの人でした。神田正輝に似てました。あの会社には、全く似つかわしくない人物です。

 肝心の面接内容のほうですが、まあ、今回もいつものように、出たとこ勝負で行きましたよ。きっと、受かるか、落ちるでしょう。

 午後の面接のほうは、ほんの数分間だけだったので、特に書くこともありません。
 問題は、筆記試験のほうです。
 そうです。筆記試験に、数学の問題が出やがったのです。
 苦戦しました。
 本来なら、方程式を使わなければ解けない問題を、暗算で解こうとしたのですが、必死の努力も報われませんでした。
 きっと私は、この第1ラウンドで、KO負けを喫することになるでしょう。


2006年6月14日(水)

 今日は、今月の8日に1次選考が行われた会社の、2次選考がありました。内容は、作文と役員面接。まあ、最終選考ってやつですな。

 作文は、唐突に、難解なお題を出されたので、苦しみました。
 それでも、制限時間である30分の間、ひたすら書きなぐり続け、なんとか完成させました。
 出来は、聞かないでください。

 次に行われたのが、面接。いつもの調子で、完全にアドリブ。
 役員さんに、「あなたは、人と話をするのが得意なタイプのようだね」みたいなことを言われ、さらに、「こうやってお話をしてる限りでは、あなたなら、我が社で十分に働けると感じるよ」みたいなことを言われました。
 トドメには、
「会社からの正式な返答は、後日、電話でさせていただくことになりますが、樫木さんの採用のほうは、前向きに考えておりますので
 との、嬉しいお言葉。
 いいんですね? 信じちゃって、いいんですね?
 分かりました。では、お言葉に甘えて、安心して、ぬか喜びさせていただきましょう。

 役員面接が終わったら、2時間半の帰り道を経て、スーツ姿のまま、バイトに直行しました。

 売り場にて、山積みになったドレッシングのケースを、しゃがみながら押し、移動させていたら、小さな悲劇が。

 ズボンが、ビリビリッと破けました。


2006年6月15日(木)

 今日は、ハッピーなことが、2つありました。

 1つ目は、昼過ぎのこと。
 一昨日1次選考を受けた会社から、もう一度会って話がしたいとの連絡が。2次面接に、進んでよろしいというのです。
 どうにか、第2ラウンド開始時点まで、立っていられたようです、私。
 しかし、もうきっと、グロッキー状態さ。

 2つ目は、夜の9時ごろのこと。
 昨日、作文&役員面接を受けた会社から、合格通知をいただいたのです。
 一足先に、合格確定の電話だけ、とのことでした。正式な合格通知は、来週の前半ごろ、郵便でやってくるそうです。
 いやはや、私のような者を認めていただき、誠に感謝感激にございまする。

 それにしても、良かった良かった。
 これで、フリーターにならずに済みますし、例の、応募者がおそらくは私一人しかいない会社に、行かずにも済みます。


2006年6月16日(金)

 自動販売機で、ジュースを買いました。
 出てきた缶を、手に取りました。
 その缶には、蛾が、ベッタリと付いていました。

 まだ、生きていました。

 もちろん、そのジュースは、蛾を払い落としてから、飲み干しましたよ。
 幸い、口をつける部分には、蛾が付いていなかったものでね。

 ガーッ!!


2006年6月17日(

 第2ラウンド開始の、ゴングが鳴りました。
 早朝に起き、電車に飛び乗り、今月の13日に1次選考を受けた会社に、2次面接を受けに行ったのです。
 一応、ここが第1志望ですからね、ハラハラドキドキワクワクでしたよ。

 いやはや、強敵でした。
 面接官である人事部の人は、13日の人と、同じ人。前回は書かなかったのですが、実はこの人、応募者の皆さんの前では明るくフレンドリーなのに、個人面接になると、途端にキャラが変わるのです。
 前回の面接は時間が短かったので、そんな特徴、それほど印象に残らなかったのですが、今回のは、長かったですからね、だいぶインパクトは強かったですよ。

 まずこの人、私に喋らせておいて、全然、話に相づちを打たないんです。相手の顔も見ません。口を真一文字に閉じ、実に興味なさげに、人の話を聞きます。
 そして、喋る時は、なぜか、タメ口です。

 さらに、私が、質問に答えるたびに、文句ばっかり言います。
 「結論に入るまでのストーリーが長くて、イライラする」だとか、「伝聞と自分の意見がごっちゃになってて、分かりにくい」だとか。
 うかつなこと言ったら、鬼のような顔で、怒られたし。

 ツッコミも、鋭いです。まるで、心を読まれてるかのようでした。
 私の必殺剣、付け焼きブレードによる斬撃が、全く通じません。いつもの、行き当たりばったり作戦が、効かないのです。
 かなりボロクソにやられ、今までになく、緊張し萎縮してしまいました。そしてそこを、さらにボロクソにやられてしまうという、最悪の展開が続きました。

 これはダメだな、と、自分でもすでに諦めていた、面接終了間際。なぜか面接官さん、こんなことを聞いてきました。
「役員面接にも、来てみるか?」
え? あ? はい。是非お願いしたいです!」
 と、動揺しつつも、即答しましたよ。

 しかし不思議です。
 あれだけボロクソに言った相手を、なぜ、最終ラウンドである、役員面接にまで通すのでしょうか?
 まさか、みんなで俺を笑い者にしようという魂胆だな!

 ラスボス戦は、22日の木曜日。
 あの、カンニングペーパーなしで3時間以上喋り続ける社長が、役員面接に出てきたら、どうしよう。
 今日の面接官さんみたいに、面接が始まるなり人格が変わったら、どうしよう。
 そんなことになったら、私はまさに、蛇に睨まれた蛙。
 第3ラウンド開始早々、倒れるな、こりゃ。


2006年6月18日(

 肉屋の平台で、飲茶セットが売られていました。桃饅頭やら胡麻団子やら、いろんなものが入った、賑やかな商品です。
 なぜ、これが精肉コーナーに置かれているのかは、さっぱり分かりませんが。

 この飲茶セットに、私は、一目惚れをしてしまいました。なんか、見た目が、やけに美味しそうだったのですよ。

 買いに行ったのは、閉店業務の真っ最中でした。
 だって、閉店業務が終わる時間には、レジが閉まってることが多いんだもん。閉店業務の途中で、ちょっと抜け出して買うしか、ないと思ったんだもん。

 レジの付近で、副店長と遭遇。
お前、こんなの買うの?
「だって、見た目が美味しそうじゃないですか」
「……いや、俺はそうは思わないけど
 なんて会話が交わされましたが、迷わず購入。
 780円もしました。

 さぁて、帰宅後、早速、食べてみます食べてみます。

 うーむ。これはどちらかといえば、間違いなく、まずい部類に入る食い物だな。


2006年6月19日(月)

 加工肉の賞味期限をチェックし、期限が迫っていたら値引きをし、もっと迫っていたら売れやすい場所に隔離をする仕事、いわゆる日付チェック。
 精肉部の、その日付チェック作業に、重大な漏れが見つかりました。
 10個ほど、期限切れの商品が発掘されてしまったのです。

 このことで、店長が、またしても、激怒していたそうです。
 そう、チーフが言っていました。

 精肉コーナーの日付チェックをするのは、主に、日曜日の、昼間出勤のアルバイト。
 昨日の昼間出勤したのは、佐藤さん。

 しっかりしてくださいよ、佐藤さん。
 店長はきっと、2人のアルバイトのうち、どちらが日付チェックをしたかなんて、知らないままに怒っているんです。
 そこが、ポイントなんです。

 ああ。鮮魚部門が、どんどん近くにやってくる。


2006年6月20日(火)

 先週の木曜日に合格確定の電話をくれた会社から、採用内定通知書と、入社承諾書が届きました。
 良かったでござんす。

 この、めでたき内定を、大学の進路指導室に、報告しに行きました。内定をもらったらここに報告することが、決まりになっているのです。
 そうしたら、進路指導室長から、とんでもないことを告げられてしまいました。

 なんと、私、「就職活動をしている学生」として、学校のデータベースに、登録されていなかったのです。
 就職活動なんて、していないことになっていたのです。

 どうもこれ、3年生のうちに、進路指導室長と面接して、必ず登録しておかなければならないものだったようです。そうすることが、就職活動を始める、大前提だったようです。

 いやぁ、そんなこと、全然知りませんでしたよ。
 第一、進路指導室に入ったのすら、今日が初めてだし。

 危うく、就職ができなくなるところでしたが、その場で進路指導室長に面接してもらい、即座に、登録をしてもらいました。
 ヒヤヒヤさせてくれるなぁ、もう。
 悪いのは、全部自分だけど。

 あ。夜になってから、電話がありました。
 例の、超優良企業「応募者ひとり」さんからでした。
 内定の連絡でした。
 その場は、お礼を言って、会話を終了しました。

 さぁて、上手に、辞退しなくちゃな。
 なんか、電話口での、人事担当の人の感じだと、すでにあの会社、私が入社することを、決定事項と考えてるっぽいんだよな。


2006年6月21日(水)

 清水さんが、私を、今日の閉店業務担当から、外してくれました。
 明日、午前中からラスボス戦があることを、知っていたためです。

 さあ、朝は早いぞ。
 寝よう寝よう!

 本当ならば今日、清水組の会合があったはずなのに、延期になっちゃったよ。


2006年6月22日(木)

 ラスボス戦を、終えてきました。
 3人の役員を従えた、例の社長との、一大決戦でした。

 今までになく緊張しましたが、社長を初めとする役員さんたちは、事前に恐れていたほど、意地悪ではありませんでした。
 私も、どうにか、そこそこの力を発揮できました。
 まあ、自分の立ち回りを自己採点してみると、100点満点中、60点くらいになりますかね。

 気になったのは、他の、面接参加者の皆さんに比べ、私の面接時間が、ずいぶんと短かったことくらいでしょうか。
 なんか、他の人たちの、半分くらいしかなかったような気がします。
 ここにすでに、今回の役員面接の答えが提示されているような気配がありますが、考えないでおきましょう。

 総合的に見て、私が、今日の会社から内定をもらえる可能性は、約35%ってとこでしょうか。
 素晴らしき、高確率ですね。
 これだけの確率でヒットが打てれば、バッターとしては、極めて優秀だといえますからねえ。


2006年6月23日(金)

 パン屋の後藤田チーフは、未だに、スーパー戦隊のカードが、揃えられないようです。
 何をモタモタしているのでしょうか。
 今日、売り場で会った時、思わず言ってしまいましたよ。

 私:「早くしないと、売り場からなくなっちゃいますよ。それまでに全部揃えて、息子さんに、カッコいい親父の背中を見せてあげないと! 『僕もこんな大人になりたい!』って、思ってもらえるように」
 後藤田チーフ:「そうだ、その通りだ。全部揃えてこそ、『父ちゃんカッコいい!』って、なるんだ。よし、頑張ろう!」

 どうなんでしょうか。
 もしかして私は、彼を、悪い方向へ導いているんでしょうか?

 それから数十分後、私、POS室に、作業をしに行きました。
 そこでは、村井(弟)さん・清水さん・野沢さん・後藤田チーフ・春井さんらが、作業をしつつ、雑談をしていました。

 後藤田チーフが、突然、村井(弟)さんに、質問しました。

 後藤田チーフ:「村井って、体重何キロあるの?
 村井(弟)さん:「何キロだと思います?」
 私:「48キロ!

 ここで私、みんなから、優しい人だと言われました。優しくて、嫌味な人だと言われました。

 その後、自己申告により、佐川(弟)さんの体重は、90s台だということが分かりました。
 しかし、具体的な数値までは、教えてくれません。

 それでも、みんなが聞き出そうとするので、見かねた後藤田チーフ、言いました。

もーう。男の子に体重を聞くなんて、失礼でしょ!

 いや、最初に体重を聞いたのは、あなたでしょうが。


2006年6月24日(

 例の、「応募者ひとり」に、内定辞退を伝える電話をしました。
 礼儀正しく、地味ぃ〜に、電話をしました。
 残念がってくれることを期待していたのに、そっけない態度で、了解されてしまいました。

 もっと、別れを惜しんでほしかったなあ。


2006年6月25日(

 今日の私は、夕方からの出勤でした。

 POS室で、後藤田チーフに出会いました。

 後藤田チーフ:「今日、村井兄弟は、二人ともお休みか……。二人で仲良く、何かやってるのかな」
 私:「……心中?
 後藤田チーフ:「そうか、心中かぁ(笑) 『お前、太りすぎなんだよ!』って」
 私:「それ、心中と全然関係なくないですか?(笑)
 後藤田チーフ:「そうか、関係ないか。じゃあ、『お前がそんなに太ってて、みっともなくて、俺は生きていけねえ』って」
 私:「ハハハハハ(笑)」

 お前ら、最悪だよ、お前ら。

 さて、その後のことです。
 昼間出勤の佐藤さんが、ちゃんと役目を果たしてくれたか不安になったので、私、加工肉の日付を、チェックしてみました。

 いやはや、ものすごく、漏れてました。
 その、漏れた分を値引きするのに、エラい時間がかかってしまいましたよ。
 なんたって、全商品合計で、106個も見落としがあったんですから。

 お前、いくら何でも漏れすぎだよ、お前。


2006年6月26日(月)

 自分でもビックリです。
 ラスボスを、倒すことができました。
 あの、私を苦しめた人事の人から、
「是非、我が社で一緒に働いてほしい」
 と、電話で、内定を伝えられたのです。

 来月の6日に、今後のことを話し合うために、私、元ラスボスである社長さんと、対談することになりました。
 その時に、正式な内定通知書が、渡されるそうです。

 まあ、9割方、私は、ここに就職することになるでしょう。
 しかし、まだ、最終的な決断をするには時期尚早。6月20日に内定通知書をいただいた会社に電話を入れ、返答の期限を、現在の6月30日から、7月15日にまで先延ばししてもらいました。
 正直、あっちの会社にも、少し魅力を感じているのです。
 それに、「ラスボス会社からちゃんと内定通知書をいただくまでは、安心できないので、うかつに辞退できない」というのもあります。

 ファイナルアンサーは、元ラスボスとの対談が終わってから、出そうと思っています。
 それまでは、どちらを選ぶか、迷うことにします。

 それにしても、贅沢な悩みですなぁ。


2006年6月27日(火)

 「応募者ひとり」から、別れを惜しむ電話が、やっと、やってきました。
 どうやら、前回電話に出た人は、人事担当の人ではなかったようなのです。
 前回の人から伝言を受けた今回の人は、
「本当にもう、他社に決めちゃったんですか?」
 と、実に残念そうに言っていました。
 ちょっと、嬉しかったですよ。
 もちろん、内定の辞退を撤回する気は、さらさらありませんが。

 夜、バイト先のスーパーに、買い物に行きました。
 野沢さんに、遭遇しました。

 野沢さん:「お疲れさま〜」
 私:「いや、今日、休みなんですよ。だから今日は、お客さんなんです」
 野沢さん:「そうか。じゃあ、ひっぱたかなきゃ

 と、野沢さん、ニコニコ顔で、私の肩を、数回、力強く叩きます。

 私:「ちょ、お客様だったら、ひっぱたくんですか?」
 野沢さん:「そう。お客様を、見かけるなりひっぱたくのが、夢だったんだ。あー、スッキリした。いつも、言いたいこと言いやがって」

 野沢さん、ストレス溜まってますな。
 でも、なにも、私を叩かんでも。

 その後、私は、清水さんを発見。村井(兄)さんとも話をし、ファミレスで食事をする話を、まとめました。

 そして、いつものように、午後11時過ぎごろから、清水さんと村井兄弟と私の4人、いわゆる清水組は、食事会。
 朝方近くになって、ようやく解散しましたとさ。

 またしても、話が、翌日の朝にまで到達しています。
 どう見ても、27日中に書かれた日記じゃありませんね、これ。


2006年6月28日(水)

 POS室で、野沢さんに会ったので、恨み言を言ってやりました。

 私:「昨日は、よくもひっぱたいてくれましたね」
 野沢さん:「え? 何のこと? 全く、記憶にございませんが
 私:「いや、昨日、ひっぱたいたじゃないですか」
 野沢さん:「昨日……? そうだ、昨日は俺、休みだわ
 私:「休みだったんですか?(笑) でも、確かにいたような気がするんですけど」
 野沢さん:「ダメだこの人。完全に人違いしてるよ

 私からも、言わせてもらいたい。
 ダメだこの人。


2006年6月29日(木)

 少し早いかもしれませんが、自分の就職活動を振り返ってみました。

 私の、学歴と能力の低レベルさから考えれば、かなり、上出来だったのではないかと思います。

 選考を受けた企業は、4社。
 そのうち、内定をいただけたのは、3社。
 なかなかの勝率です。

 面接だけに話を絞ると、もっと勝率は高いです。
 ろくに対策も講じず、アドリブだけで頑張って、7戦全勝ですから。

 しかしこれは、「私の受けた会社が、誰でも入れるような会社ばかりである」、というだけの話かもしれません。

 今、私が内定をストックしている2社は、ふるい落とされている応募者も大勢いるようですし、そんなに楽々入れる会社ではないはずなのですが、それでも、不安になります。

 私なんぞに内定を出してしまっている時点で、会社の品位を疑ってしまいます。


2006年6月30日(金)

 本日の、私とチーフの会話。

 私:「今日は、売り場の変更は、ありますか?」
 チーフ:「はい。大アリです。オオアリクイです

 またかよ。
 ひと月の日記を、気まずい形で締めやがって。



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