2006年9月の日記


2006年9月1日(金)

 かつて店の前にあったATMが、今日、見事に復活を遂げました。

 実は、去る4月の某日のこと。夜中に、戦闘重機パワーショベルを操り、ATMに戦いを挑んだ、不逞の輩がおったのです。
 その輩のせいで、店の前から、ATMは消滅。買い物ついでにお金を下ろすことのできない、いわば暗黒時代が、長らく、続くことになってしまったのです。

 しかし、それも、もう終わり。
 今日からは、希望に満ちた、新しい世界が始まるのです。

 だけど、少し心配です。
 一度、襲撃を受けたのです。何か対策を講じなければ、また、被害に遭う可能性があります。

 不安です。
 今度は、破壊重機ブルドーザーで、ATMに渾身の一撃を叩き込む、不遜な輩が出てきたりしないかしら……。


2006年9月2日(

 今日はお休み。
 自分の働くスーパーに、閉店間際に買い物に行ったら、村井 (弟)さんと清水さんが、忙しそうにしていました。
 仕事が山積みになっており、苦しんでいる様子でした。

 村井(弟)さんは、私に、
帰っちゃダメ。今から働こう!
 と、救いを求めてきました。

 もちろん、私は、聞く耳など持ちません。
 苦戦する彼を尻目に、店を後にしました。

 非情なようですが、仕方がないのです。今日は、私は、お休みなのです。いくら、共に働きたくとも、許可なく勝手に働くことなど、できないのです。

 まあ、働きたいなんて、全然、思ってなかったんですけどね。


2006年9月3日(

 売り場で品出し中、野沢さんに出会いました。
 以下は、その時の会話。

 野沢さん:「大丈夫ですか?」
 私:「え? 何がですか?」
 野沢さん:「
 私:「何言ってるんですか(笑) それはこっちのセリフじゃないですか


2006年9月4日(月)

 今月から私、月曜日は、原則としてお休みになりました。代わりに、木曜日に、出勤することになりました。

 村井(弟)さんが、授業のスケジュールの都合で、木曜日、お休みになってしまうのです。
 今までのシフトだと、木曜日は、私も、青果の佐藤さんも、共に休日でした。
 これでは、木曜日、閉店業務を担当するバイトが、いなくなってしまいます。
 そこで、私が、木曜日に出陣することになったのです。

 いよいよ私も、1人で閉店業務を担当する曜日を持ち、苦労することになるのかと思いきや、そうは、ならないんです。

 これは、私が木曜日出勤になることとは、全く無関係に進んでいた話なんですが、なんと、グロサリー部門のアルバイトである桐島さん(仮名、今年度で19歳・男)が、今月から、閉店業務に参加することになったのです。私や村井(弟)さんが、大学を卒業し、バイトを辞めた時のために、後継者を育てておこうという、店側の作戦です。
 もっとも、村井(弟)さんは、卒業できるかどうか、かなり怪しいんですけどね。

 桐島さんは、木曜日も出勤です。私は今月以降も、1人で閉店業務をやる日を抱えずに、済むのです。

 なんという、偶然にもラッキーな偶然。
 これからもずっと、このぬるま湯に、つかっていたいものですな。


2006年9月5日(火)

 一昨日、後藤田チーフに言われました。
 清水さんの家で、後藤田チーフ等を交えて行われるパーティー。内容は、結局、ホワイトカレーパーティーに決定したそうです。
 カレー作りの指揮をとるのは、村井(弟)さんだそうです。

 当初は、私と後藤田チーフとの間で結ばれた、飲みに行く約束だったはずなのに、もはや、まるで原型を留めていないように思えるのは、気のせいでしょうか。

 開催日は、一昨日の段階では、今月6日の水曜日とされていたのですが、今日、後藤田チーフから、予定日変更のメールがありました。
 来週の水曜日。13日に延期になったそうです。

 現時点で、参加がほぼ確定なのは、私と、後藤田チーフと、清水さんと、村井兄弟。

 こッ、このメンバーは……!!

 なんか、いつの間にか、プロジェクトが、清水組に飲み込まれているようにも思えるのですが、これも、気のせいでしょうか。


2006年9月6日(水)

 昨日、佐藤さんは、店長が、冗談混じりに清水さんを怒っているのを、聞いてしまったそうです。
 店長は、こんなことを言っていたそうです。

「清水、今度のカレーパーティー、お前と同期の大沢を呼んでやらないで、なんで、後藤田なんか呼ぶんだ? あんな変態男を

 大沢というのは、清水さんと同期入社の、鮮魚部門の社員、大沢さん(仮名、今年度で25歳・男)のことです。

 いやぁしかし、店長の、最後の一言。あまりにも遠慮のない、強烈なストレートパンチですね。
 まあ、本当のことを言っただけだと思うので、店長は、何も悪くはないんですけどね。


2006年9月7日(木)

 出勤早々、副店長と後藤田チーフから、飲み会に誘われてしまいました。
 もちろんこれは、カレーパーティーとは、また別の会合。開催日は、今月の19日だそうです。
 参加者は、副店長と後藤田チーフと村井(兄)さんと、鮮魚部門の社員が1人か2人。場所は、どっかの飲み屋になるらしいです。

 私は、二つ返事で、承諾してしまいました。
 楽しそうですからね。

 ところが、私のこの認識は、甘かったようでした。
 私の参加が決まった直後、副店長、こう言ったのです。
「樫木、お前、飲ますぞ。飲ますぞ〜。『カンパーイ』ってやって、ジョッキを置いた時には、もう中身がなくなってないとダメだからな
 なかなか、厳しいことを言う人です。

 一方、後藤田チーフは、「俺と副店長は、いつもの飲み会の時のように、エロ本について語り続ける」みたいなことを言っていました。
 おいおい、しっかりしてくださいよ、お父さんたち!

 先行きに不安を感じた私は、作業場に入った後、春井さんに、彼らとの飲み会における心構えを聞いてみました。
 すると、被害経験豊富な彼は、「変な話が長引き、ヤバいと思ったら、ガンダムの話題を出せばいい」と、アドバイスしてくれました。
 なんでも、副店長も後藤田チーフも、重度のガンダムオタクで、ガンダムの話をし出すと、止まらないのだそうです。

 ふむ。ガンダムか。そんな手があったのか。
 ありがとうございます、春井さん。

 とはいえ、それでもまだ、マトモにやり合える自信がないな……。
 私、ガンダムに関する知識は、一般人よりは遥かに多く持っているとは思います。だけど、それでもガンダムは、あんまり得意な科目じゃないんですよ。
 これがせめて、ウルトラマンか仮面ライダーだったなら、もっと楽に戦えるのに。

 それはそうと、後藤田チーフは納得がいくとして、副店長がガンダムオタクだったとは、意外ですね。
 そういえば、村井兄弟や清水さんも、ガンダムファンだったなぁ。

 ここ、どういう職場なんだよ!


2006年9月8日(金)

 バックルームで出会った後藤田チーフが、
「なんか、カレー、清水が作ることになったらしいよ
 などという、恐ろしいことを言ってきました。

 そばにいた店長、それを聞き、口を開きました。

下剤とか胃薬とか、用意していったほうがいいんじゃねえか?

 はい。その通りだと思います。


2006年9月9日(

 古谷チーフから聞きました。

 後藤田チーフよりも、副店長のほうが、よりレベルの高い、本格的なガンダムオタクなのだそうです。

 なにー!!

 見直しましたぜ、副店長。


2006年9月10日(

 カゴテナーを引いていた野沢さん。スイングドアを通って、バックルームから売り場に出ようとしたところで、誤って、カゴテナーに載っている、商品が入った段ボール箱を、少し、落っことしてしまいました。

 たまたま近くにいた私、落ちた段ボール箱を拾い、再び、テナーの上に戻してあげました。

 野沢さんは、感謝の気持ちを込めて、こう言ってくれました。

しっかりしろよ〜。こんなに落っことして! 商品は大切に扱えって、いつも言ってるだろ〜

 す、すいません、野沢さん。

 ……いや、おかしい。何かが間違っている気がするぞ。


2006年9月11日(月)

 昨日、試食の残りを、大量に食べてしまったのがいけなかったんでしょうか。生肉やら何やらを触った後の、手も洗っていない素手で、大量に食べてしまったのがいけなかったんでしょうか。
 午前中、ちょっと、お腹が痛かったです。

 でも、午後には、完全回復。
 私のお腹って、丈夫ですね。

 ははははは。うらやましいでしょう?
 これが、拾い食いに適したお腹ってやつですよ。


2006年9月12日(火)

 今日も、何もありませんでした。

 やったことといえば、せいぜい、部屋の掃除くらいですかね。

 しかも、それすらも、面倒になったので、途中で諦めてしまいました。

 さてと、では、酒とツマミをたしなみながら、ヤクザもののVシネマを観て、寝りにつくとしましょうか。


2006年9月13日(水)

 はい。ホワイトカレーパーティー、本番です。

 今日は仕事がお休みの清水さん、自宅で一人で、カレーを作ります。そして、頼まれてもいないのに、その状況を、随時、電話やメールで、本日出勤の、副店長や村井(兄)さんに伝えます。

 こうして、実物を見る前から、そのカレーの、恐るべきスペックが、他の参加者たちに伝わることになったのです。

 まず最初に伝わってきたのは、ホワイトカレーなのに、すでにルーも溶けているというのに、なぜか、緑色をしているという、ヤバい情報でした。
 なんだこれは。グリーンカレーを作る予定だったなんて、俺は聞いてないぞ。

 どうも清水さん、野菜を入れすぎたらしいのです。それで、カレーが緑色になってしまったようなのです。
 野菜といっても、全て、冷凍野菜なんですけどね。
 本来なら1袋で十分なのに、3袋も投入してしまったそうです。

 その後、色が緑ではなくなったという、朗報が入ってきました。
 黄色く、なったそうです。
 牛乳を入れ、大量のコーンをブチ込んだら、こうなったとのことでした。
 牛乳は、本来なら300mlを入れるべきなのに、面倒なので、丸々1本分の量である、500mlを入れてしまったそうです。

 肉は、牛肉・豚肉・鶏肉の3種類と、ベーコンとコンビーフを入れたそうです。
 それも、
俺、包丁使うの嫌いなんっすよ
 という理由から、切ることもせず、そのまま、入れたようです。
 異常です。

 さらに、キノコ類や、シーフードの類も、ミックス。
 これが、この恐怖のカレーの、全容です。

 勘違いしないでほしいのは、清水さんは、このカレーを、ネタで作っているわけではないということです。
 彼自身は、大マジメに、おいしいカレーを作っているつもりなのです。
 それが、恐怖を、倍増してくれています。

 恐ろしさのあまり、後藤田チーフは、寿司などを買い込んでいました。
 清水カレーが、すでに、食い物ではなくなっていることを懸念して。

 これについて、副店長は、言っていました。
「なんかもう、後藤田さん主催で、清水の家で飲み会をやるって感じだよな。で、それとは全く関係なく、偶然同じ日に、清水が一人で勝手にカレーを作って、失敗したと
 まさに、そんな感じです。というか、お願いだから、そういうことにしといてほしい。

 今回のパーティー参加者は、結局、全部で6人。
 清水さんに後藤田チーフに、村井兄弟に、私。それから、グロサリーのバイトの、桐島さん。
 これらのうち、後藤田チーフと村井(兄)さんは、9時半くらいに、清水邸に到着。清水さんと3人で、先に、パーティーを始めます。
 それ以外の3人は、閉店業務終了後、清水さんの家に向かいます。
 野沢さんが、車で乗っけていってくれるというので、お言葉に甘えることにしました。
 私の自転車は、店の駐車場に、放置です。

 店を出る間際、私と副店長の間に、こんな会話がありました。

 副店長:「これだよこれ、まさにこれなんだよ。清水がいつも、なんであんなに怒られてるかっていうと、まさにこのカレーと同じなんだよ。あいつはいつも、勝手に余計なことばっかりするんだよ。そういう奴なんだよ、あいつは」
 私:「すごいですね。これが病院勤務とかだったら、人が死んでますよね
 副店長:「そうだよ。すでに、司法の場で争う事態になってるよ

 そして、店を後にし、野沢さんの車の中。助手席に村井(弟)さんが座ったのを見て、野沢さん、言いました。
うわ〜。左のタイヤが磨り減っちゃうよ〜
 なかなかに上等な嫌味です。

 さて、我々は、清水さんの自宅に到着。野沢さんに礼を言い、勇気を振り絞って、中に踏み込みます。

 ……長くなったので、続きは、また明日の日記で。


2006年9月14日(木)

 昨日の続き。後半戦の始まりです。

 恐る恐る、清水さんの部屋に入った私たち3人。清水さんに、嬉しそうな顔で、カレーを盛られます。
 どうやら彼には、素晴らしい料理を作ったという、自負があるようです。

 すでに食事終了後の、後藤田チーフと村井(兄)さんは、「食えないことはない」と、口を揃えて言います。
 それを聞いて、ちょっと、安心しました。

 さて、清水さん、とうとう、持ってきてしまいました。

 それが盛られているのは、紙皿の上。
 ご飯は、電子レンジで2分間加熱すればすぐに出来上がる、インスタントのもので、しかも、温めたやつがそのままひっくり返され、紙皿にのっけられているだけ。
 要するに、インスタントご飯の容器そのままの、四角い形で、紙皿の上に鎮座しているのです。
 で、その上から、カレーをドバーッ。
 ちなみに、一緒に付いてきたスプーンは、プラスチック製の、使い捨てのものでした。

 小さなテーブルに並んだ、3人分の、それ。
 私たちは、言葉を失いました。
 それは、私の知っているホワイトカレーとは、少々、趣の異なるものだったのです。
 思わず私は、携帯電話で、記念撮影を行ってしまいました。

 「百聞は一見にしかず」という言葉があります。
 この日記始まって以来、初めての試みですが、以下に、その時撮影した画像を、UPしましょう。



 これです。
 これが、ホワイトカレーだというのです。
 もう、何も語る必要はないでしょう。

 続いては、食べる番です。
 本当です。本当に、食べるんです。
 大丈夫。死にはしない。私は、ゆっくりと、その得体の知れない食べ物を、口に運びました。

 驚きました。
 だってこれ、美味しいのです。
 他の人は、あんまり高い評価はしていませんでしたが、私の口には、合っていました。
 おかわりまで、してしまったぐらいです。

 ただ、この食べ物の味、少なくとも、カレーではありませんでした。

 予想外に美味だった清水カレー。食い終わったら、今度は、後藤田チーフ持参の寿司を食したり、お酒を飲んだりであります。

 飲みながらのトークでは、いろんな話題が飛び出しました。

 後藤田チーフは、「パン屋のバイトの渡辺さんは、使えない」「パン屋のパートさんもみんな、渡辺さんのことは、無能と評している」「店長は、渡辺さんをクビにしようとしている」なんてことを、語ってくれました。

 みんなで、ゲームの話や漫画の話や特撮ヒーローの話をしたりもしました。
 私は、「太陽のしっぽ」や「スパルタンX」や「カラテカ」のことで、後藤田チーフと意気投合したりウルトラ6兄弟やシャドームーンについて、一人で延々と語り続けたりしました。

 懲りないねぇ、アンタたち。
 それはまあいいけど、桐島さんだけ、置いてけぼりだったよ。

 あ、そうそう。後藤田チーフに、ちょっと、副店長についての質問もしてみましたよ。
 「副店長は、どういうタイプのガンダムファンなのか」という質問です。
 今度の飲み会の時のために、予習をしておこうと思いましてね。

 後藤田チーフの返答から、私は、副店長に関する、多くの情報を得ることができました。
 「宇宙世紀シリーズ原理主義者で、中でもファーストガンダムを信奉している」ということや、「奥さんに必死でお願いして、ファーストガンダムのDVDBOXを買うことを、なんとか許可してもらった」ということなど。

 他には、副店長、朝早く出勤した際には、パートさんたちが来るまで、店内放送で自分の好きなものを流している、ということも教えてもらいました。

 「『羊が1匹、羊が2匹……』と、ひたすら、男が羊を数え続けるだけのテープ」や、「有線放送の、官能小説朗読番組を、録音したもの」とか。

 なんてことをやっているんだ、副店長!
 弟子にしてください。

 お食事と、トークイベントの後は、大富豪やUNOでもって、皆さんで盛り上がりました。

 その後、午前4時ごろには、後藤田チーフと村井(兄)さんは、お寝んね。
 朝の6時台からお仕事ですからね、彼らは。

 一方、残りの4人は、舞台をトイレの前に移し、UNOバトルを続行。後藤田チーフと村井(兄)さんが起きてくる、5時45分ごろまで、遊び続けました。

 6時前に、ようやく解散。後藤田チーフと村井(兄)さんは、酒の入っていない村井(弟)さんが運転する車に乗り、出勤。私と桐島さんは、徒歩で、自宅へと向かいました。

 途中で私は、駐車場に置き去りにした自転車を拾いましたが、やはり、徒歩で帰らざるを得ませんでした。自転車を引いて、歩くしかなかったのです。

 だって、たとえ自転車でも、飲酒運転は厳禁。

 私、6人の中でたった一人だけ、朝まで休みなく、飲み続けていたのです。


2006年9月15日(金)

 先月の29日に飲みに行った友人と、また、飲みに行きました。

 私は、「社会人が、職場の上司や部下で飲み屋に行く際の、慣習や礼儀やルール」というものを、ほとんど知りません。
 それゆえに、今度、副店長たちと飲みに行くことに、ちょっとばかし、プレッシャーを感じてしまっているのです。
 そこで、社会人4年目の彼に、飲み会という海の、上手な泳ぎ方を伝授してもらおうと、企んだのです。
 もちろん、今日飲みに行くことの目的が、そこにあるということは、彼には、事前に話してあります。

 飲みながら、私たちは、仕事と趣味の両立に対する考え方や、最近の、様々な業界の雇用情報などを語り合いました。
 いつになく、マジメな話でした。
 実に有意義な時間を過ごすことができましたよ。

 え? 飲み会の作法の伝授ですか?
 残念ながらそれは、行われませんでした。

 実はその友人、なんと、職場の人たちとは、一度も飲みに行ったことがなかったんですよ。


2006年9月16日(

 清水さんの家で、一風変わったホワイトカレーをご馳走になった、13日。その同じ日に、こんなことがありました。

 私、店で、副店長に怒られたのです。

 どうも、前日の12日に、精肉売り場から、値引きされていない、賞味期限切れの加工肉が、いくつか出てしまったらしいのです。
 値引きさえしてあれば、値引きシールが目印になり、期限切れのまま売り場に放置されることは、まずなくなります。
 でも、値引きはされていなかった。
 そのことで、怒られたわけです。

 私は、反論しました。
 「我々精肉部のバイトが、自部門の加工肉の一斉日付チェックを行うことになっているのは、水曜日と日曜日。水曜日、加工肉の品出しを担当したほうの人と、日曜日、昼間出勤したほうの人が、それをやる。6日の水曜日に日付チェックを行ったのも、10日の日曜日に日付チェックを行ったのも、佐藤さん(精肉部門の加工品に限っていえば、値引きの対象となるのは、原則的に、賞味期限まで残り1週間を切っている商品だけ。なので、それ以前の日付チェックは、関係ない)。よって、私は無実だ」
 と、いうような意味のことを言いました。

 ところが、副店長は、許してくれません。

「できない人間にやらせてる時点で、おかしいんだよ。佐藤さんがああだっていうのは、前から分かってることなんだからさぁ」

 と、暴論のような正論を突きつけてきたのです。
 これには、私も納得。「そうですよね」と、うなずくより他ありませんでした。

 今後、日付チェックは、原則として、私だけがやることになるみたいです。
 めんどくさいです。

 それはそうと、私が副店長に怒られている時一緒にいた、古谷チーフ。副店長が去った後、私に、こんなことを言いました。

「もう、佐藤さんのことは、おんな春井さんだと思ったほうがいいかもしれない」

 な、なんて冷酷なことを……。


2006年9月17日(

 バイトを終え、着替えを終え、帰る間際の午後5時ごろ。古谷チーフに、こないだの、カレーとは思えないものの画像を、見せてあげました。

見なきゃよかった……

 と、言われました。

 昨日、メールに添付して、佐藤さんに送ってあげた時には、彼女から、

 「ひどいっすね……。

 と、ただ一言だけの返信が来ました。

 そうそう。佐藤さんといえば、昨日の日記の補足ソクソク。

 彼女、日付チェック漏れ漏れ事件の首謀者だというのに、副店長から、全く怒られなかったのです。

 なぜでしょうか?
 もしや、副店長から、ああだと認識されているからでしょうか?


2006年9月18日(

 夜の9時半ごろ、春井さんから電話がありました。
 「店で、お萩が大量に余ってしまった。いらないか?」というようなことを言ってきました。
 もちろん、欲しいと告げました。

 「それならば、ちょうど仕事を終えたところの佐藤さんに、お萩を届けさせよう」と、彼は言いました。

 春井さんにお礼を言い、電話を切った後、私は佐藤さんに電話。待ち合わせ場所に、彼女の家のすぐそば(要するに、私の家のすぐそばでもある)にある、自動販売機を指定しました。

 そこで待つこと約10分。佐藤さんが、自転車に乗って、やってきました。

 お萩を受け取った後、私は、彼女と話し込みました。
 どうしても、こないだのホワイトカレーのことを、話しておきたかったものでね。

 彼女、一昨日送った画像は、気持ち悪さのあまり、見た直後に削除したと言っていました。
 あんなカレーを作る人と付き合っているなんて、清水さんの彼女が、かわいそうだとも言っていました。

 何を言うかね、君。そんなこと言ったら、清水さんがかわいそうじゃないか。

 30分ほど、カレーの話やら、その他、つまらぬ話をした後、我々は、解散をいたしました。

 あ、そうそう。私、佐藤さんに、自販機のジュースを1本、おごってあげたんですよ。
 しかも、120円じゃなくて、150円のやつ。
 偉いねえ。先輩の鑑だねえ。

 たぶん私、今日一日だけで、一生分の善行を行ってしまいましたね。


2006年9月19日(火)

 日記に書くのを忘れていたんですが、副店長たちとの飲み会、今日19日ではなく、明日20日になりました。
 明日の午後7時ごろ、近所の焼き鳥屋にて、スタートであります。

 予定が変わったのは、14日の木曜日。
 変更の理由は、副店長が、19日、出勤になってしまったから。
 なんか、店長に、出てくれって頼まれちゃったみたいなのです。
 そりゃあ、出ざるを得ませんよね。

 ちなみに、水曜日は、私も出勤日です。

 でも、それについては、大丈夫。
 予定日変更の報を聞くや否や、即座に私、古谷チーフに事情を話し、20日の水曜日は、昼間出勤にしてもらったのです。
 本来ならば、水曜日は、私も佐藤さんも夕方からの出勤。しかし、そのうちの片方、加工肉の品出し担当の者は、別に、昼間っから来たってOKなわけです。
 幸い、まだ学校は始まっていないため、平日の昼間でも、私はヒマ。
 となればもう、昼間のうちに出勤しちゃうしかないでしょう。

 これで完璧。夜からの飲み会には、私も十分出られます。

 飲み会に参加したいなどというナメくさった理由で、シフトを組み替える奴というのも、どうかと思いますけどね。


2006年9月20日(水)

 いよいよ、待ちに待った、飲み会当日です。

 私は、午後1時に出勤し、午後6時に勤務を終了。直後に、私服姿の後藤田チーフ(本日はお休み)と合流。6時半を過ぎたころ、二人して、歩いて焼き鳥屋に向かいます。

 7時前には焼き鳥屋に到着。我々、予約してあった、10人は座ることのできる座敷に陣取り、とりあえず2人で飲み始めます。

 7時を過ぎたころ、私服姿の副店長(やはり今日はお休み)が登場。メンバーは3人になり、本格的な飲み会の、開始です。

 ちなみに、私の席は、座敷の一番奥の、右カド。向かいには、後藤田チーフ。隣には、副店長。
 死角、なしです。

 副店長は、当初からの予想通り、私に、なかば強引に、飲ませ、食わせてきます。
「お前、遠慮するんじゃねえぞ」
 と、隣に座る私を、眼光鋭く睨みつけ、いろんなものを押し売りしてくるのです。

 そして副店長、序盤から、仕事中にはセーブしている、本性をむき出しにしてきます。
 彼、お酒には強いのです。まだ全然、酔っちゃあいません。真の姿を現しただけです。
 テレビに映った美人に対し、
『おっぱい揉ませろよ』って感じだよな
 だとか、
いいからアソコ舐めさせろよ
 だとか、言いたい放題。
 それから、自身の大学生時代のことを、少し、語ってもくれました。
 彼、毎週のように合コンを開催しては、気に入った女の子を口説き落として、ヤりまくっていたそうです。
 そんな武勇伝を語った後で、
「分かるか樫木? これが青春ってもんなんだよ!
 と、豪語します。
 僕とはちょっと、考えが合わないみたいです。

 そのうち、なぜだか話題は、ファミコンのソフトに移行します。
 「カラテカ」「スパルタンX」「マイクタイソンパンチアウト」「燃えろ!プロ野球」といった、綺羅星の如きゲームたちの話に、3人で花を咲かせまくります。
 このジャンルは、私の得意分野ですからね。話していて、楽しくて仕方ありません。

 副店長が、大のドラクエファンであり、ドラクエTを発売日に購入したほどの、先見の明ある人物だということも、分かりました。
 しかも彼、ドラクエTの発売日が1986年5月27日だということを、しっかり記憶していました。
 思わず私、言ってしまいましたよ。

「副店長。俺、今日は副店長を、見直しましたよ

 と。

 もちろん、ガンダムの話題も、出ましたよ。
 副店長は、初代ガンダムを、初回放送時から見ており、当時から、ガンダムファンだったそうです。
 やはりこの人、先見の明があります。相当の使い手です。

 そうこうしているうちに、お時間は8時台後半になります。
 ここでようやく、仕事を終えた方たち、鮮魚部門のサブチーフ・厚木さん(仮名、今年度で29歳・男)、同部門の社員・大沢さん、同じく契約社員の村井(兄)さん、青果部門のサブチーフ・政村さん(仮名、今年度で28歳・男)が、一斉に登場。さらに数十分後には、総菜屋のパートタイマー・岸さん(仮名、推定年齢20代後半・女)も合流。みんなして、栄光の戦列に加わります。

 政村さんは、副店長の、「俺の知り合いの高級娼婦は、1日に十数万円稼ぐ」という発言に、カルチャーショックを受けていました。
なんかもう、頑張ってキュウリ売ってる場合じゃないですね!
 と、つい、本音を漏らしてしまっていました。

 大沢さんは、NHKのニュースが始まるや否や、不安げな様子で、タイのクーデター情報を見つめ始めました。
 彼、23日から、タイに一人旅に行く予定だったらしいのです。
 しかし、そのタイでは、19日、クーデターが勃発。渡航が、かなり難しい状態になってしまいました。
 それでも行きたい彼、いつになく真剣な眼差しになってしまうわけです。

 副店長や厚木さんが言うには、大沢さん、「タイでは、1晩5000円という格安のお値段で女が買えるから、それ目当てで行こうとしていた」のだそうです。
 大沢さん自身は、彼らの発言内容を、肯定こそしなかったものの、全く、否定はしませんでした。

 な〜るほど。大沢さん、東南アジアに一人で旅行に行くのが好きだとは聞いていましたが、そういう秘密があったんですね。

 後藤田チーフも、飛ばしまくります。
 焼き鳥屋のおばさんが、私のことを指して、チーフに、
「今日は、ずいぶん若いコ連れてるじゃない」
 と、のたまうと、チーフ、
「うん。食べちゃっていいよ
 と。

 おい。なんて勝手なことを言い始めるんですか。

 やがて、ふとしたきっかけから、戦国武将のことが話題に上ります。
 ここで急激に、私と副店長、政村さんのテンションが上がりました。
 実は、私も副店長も政村さんも、大の戦国ファンだったのです。 
 同じ職場に、自分と同類の人間がいるということを、初めて知った3人。興奮し感激し、ボルテージが上昇しまくります。
 酒を飲むペースも、格段にアップです。

 3人が戦国武将の話を始めると、もう、誰もついては来れません。というか、別に、誰もついていきたくなんかないという感じです。
 途中、酔いの回った政村さんが脱落、岸さんの乳房に頭から寄りかかって甘え始めてからは、私と副店長の、完全な一騎討ちになりました。
 「龍造寺四天王は、5人いる」「六角義治は、弓の名手だった」「本能寺の変で織田信忠が死ななかったら、織田家は衰退しなかっただろう」「最上義光の娘・駒姫の最期は、かわいそう」などなど、一般人に語っても煙たがられるだけの内容を、喋りまくります。
 話すうちに私、
こいつは俺が認めた! また飲みに行こう!」
 と、副店長から握手を求められたりもしました。

 夢中になって話し込むうちに、ずいぶんと、長い時間が経過してしまったみたいです。
 ふと我に返り、周囲を見回してみると、厚木さんはすでに、酔って熟睡。後藤田チーフは、大沢さんに背中から抱きつき、その胸を揉みしだいていました。大沢さんのほうは、無表情で、無反応です。
 政村さんはというと、未だに岸さんの乳房に頭をうずめ、何かブツブツ言っています。

 すっかり酔いも回り、話し疲れた副店長、政村さんのやっていることに対する、羨望の感情を、口に出し始めました。
 そして、選手交替を要求。今度は副店長が、岸さんの胸を枕にします。そして、頭をその位置に置いたまま、寝そべります。「リラクゼーションおっぱい」とかなんとか言いながら。

 さらには副店長、岸さんの胸を、揉み始めます。

 おい。ちょっと待ってくださいよ、パパ。
 あなたには、奥さんも子供もいるでしょう?
 ダメですよ、こんな、うらやましいことしちゃあ!

 ちなみに、この、岸さんという人、自分の胸を何されようが、嫌な顔一つ、してはいません。むしろ、楽しそうですらあります。
 だからこれ、決して、セクハラではないのです。
 ただ単に、スケベな大人たちが、スケベなことをしているだけなのです。

 午前0時を過ぎたころになって、ようやくお開き。私は、4000円を支払いました。
 なんだと。清水組の集会とは違って、結構、お金がかかるじゃないか。

 副店長が、ちょっとエッチな店に一緒に行こうと、何度も誘ってきたのですが、品行方正で純真な僕は、断固拒否。副店長・後藤田チーフ・厚木さん・大沢さんと別れ、政村さん・岸さん・村井(兄)さんと共に、歩き始めます。
 「みんなでカラオケに行こう」と、声をかけてみたのですが、翌日お仕事の政村さんと岸さんは、遠慮。帰宅してしまいます。
 仕方がないので、村井(弟)さんに電話です。
 私は、「明日、学校があるから」と嫌がる村井(弟)さんを、「いいから来なさい。来たほうがいい」と、極めて自己中心的に説得。重い腰を上げさせました。

 こうして、カラオケ店に、私と村井兄弟と、それから、村井(弟)さんの友人1名が、集合。4人で、部屋の中へ入っていきます。

 私、早速歌い始めたのですが、酔いすぎて、全然、歌なんて歌えません。
 歌い始めるまで、ちっとも気づきませんでしたよ。
 しょうがない。私、早々にベンチに引っ込み、聴き役に徹することにしました。
 ちょっとだけ、お酒を飲みながらね。

 酔って太っ腹になってしまった私、村井(弟)さんの友人に、2000円弱の、ピザをご馳走してあげたりもしました。
 見ず知らずの酔っ払いから、唐突にピザをおごられた彼。
 運のいい男ですね。

 結局、午前3時半ごろまで、我々はカラオケ店に滞在。かかった金額は、1万円強。私は、そのうちの8000円を支払いました。
 シラフの時では考えられない、気前の良さです。

 その後私は、村井(弟)さんの車に乗って帰ることを拒み、酔いを醒ますため、歩いて、自宅に帰りましたとさ。

 飲んだお酒の量は、焼き鳥屋とカラオケ店を合わせて、生中3杯に、チューハイをコップで10杯。

 お酒は、ほどほどにね。


2006年9月21日(木)

 夕方、出勤してみると、もう、春井さんは、知っていました。というか、社員はすでにみんな、知っているようでした。
 昨日、私と副店長が、戦国トークで突っ走っていたということを。

 春井さんは、後藤田チーフ(昨晩は、厚木さんの家に宿泊)から、その情報を得たそうです。
 また、どれだけ長時間、我々が戦国談議を続けていたのかも、後藤田チーフから聞いたそうです。
 いわく、3時間近く、ブッ続けだったそうです。

 そんなに語り続けていたのか。
 私、あまりに熱中していたために、どれくらい話したかなんて、覚えてないや。

 私が、「副店長と楽しく飲めて良かった」みたいなことを言ったら、春井さん、
「でも、これからが大変だよ。これからの飲み会では、毎回、副店長の隣だよ。もうそこが定位置。確定
 と、盲点を突いてきました。

 そうか。言われてみればそうだ。それは大変だ。

 昨日も、あまりすぐに酔わないようにと、序盤、勧められたお酒を、一度だけ丁重に断ったら、
「は? なんでだよ? ふざけんなよ
 と、怒られ、結局飲む羽目になったり、余った焼き鳥を、
「いいからお前、とっとと食えよ! 残ったもんは、若い奴が片付けるんだよ!」
 と、半強制的に食べさせられたり、ちょっと間違ったことを言っただけで、
お前バカか?
 と、ドライな目で睨まれたり、結構な緊張感を味わいました。

 まあでも、その程度なら、別に我慢できるし、うまく立ち回れるし、いいのですが、問題は、あれです。
 今度こそは、無理矢理に、ちょっとエッチな店に連れていかれてしまうのではないかと。そこを心配しているのです。

 私、そういう店には、行きたくないのです。
 私ってば、本当に、純情可憐な乙女ですからね。


2006年9月22日(金)

 学校に、前期の成績を受け取りに行きました。
 最後の1科目だった、ゼミの単位は、無事、取得できていました。

 ところで、このゼミ、レポートの提出が、単位取得の必須条件だったはずなのですが、私、レポートなんて、出していません。

 実は私、前期に、ゼミの教授に、言われたのです。「レポートはいつ出すべきでしょうか?」と質問した際に、言われたのです。
「君に実力があるってことは分かってるから、君は、わざわざレポートを出さなくてもいいよ
 と。

 すごいです。
 結局私、4年生前期のゼミでは、何もやっていません。

 それ以前のゼミでも、別段、大したことなどやってはいません。

 実力がある実力があると言われながら、私、一度もその、「実力」とやらを見せることなく、卒業していくことになりそうです。
 これって、どうなんでしょうかね。


2006年9月23日(

 野沢さんが、戯れで、村井(弟)さんの脇腹を、軽くパンチしました。
 背後からの、不意打ちです。

 村井(弟)さんは、
「痛えぇ」
 と、痛がります。

 その後野沢さんは、一部始終を見ていた私に、話しかけます。

 野沢さん:「意外と柔らかかった」
 私:「意外だったんですか? どう見ても柔らかそうじゃないですか
 野沢さん:「いや、サンドバッグは硬いからさぁ

 サンドバッグと同一視しとったんかい。
 ひどいなあ……。
 まあ確かに、雰囲気は似てるけどさあ。


2006年9月24日(

 今日は日曜日。佐藤さんの日付チェック能力がヤバいので、今日からは、ほぼ毎週、私が昼間出勤をしなくてはなりません。

 そのことは、昨日、佐藤さんにも伝えました。
 メールで、「今後、日曜の昼間出勤と、水曜の品出し&日付チェックは、原則的に俺が担当することになったから」と、伝えました。
 即座に、了承されました。

 理由も聞かんのかい。

 ま、それはそれとして、本日の昼間出勤。
 ……結局、佐藤さんが担当することになりました。

 実は私、今朝、風邪気味で体調が芳しくなかったのです。
 こうなっては、しょうがありません。土壇場で、佐藤さんに、出勤時間を交換してもらったというわけなんです。

 グッスリ眠って、体調も回復した夕方。いよいよ、私の出番です。
 出勤前、佐藤さんに、「日付チェック、やり残した箇所はない?」とメール、「大丈夫です」という返事をもらいました。
 これで安心。きっと安心。

 掃除終了後、佐藤さんの日付チェックの完璧ぶりを確認すべく、私は、軽〜く、本当に軽〜く、陳列されている加工肉を、流し見してみました。

 悲しくなりました。


2006年9月25日(月)

 ゲームショップにて、『信長異聞』という、ゲームボーイアドバンスのソフトを、中古で購入しました。「面クリア型のリアルタイムウォーシミュレーション」みたいなゲームです。
 3980円もしました。

 早速、プレイしてみました。

 なんか、イマイチなゲームですね。

 このゲーム、「プレイヤーの行動次第で、様々な、『歴史のif』が楽しめる」というのが、最大のセールスポイントみたいなんですが、その、肝心の、「if」ってやつが、史実と大して代わり映えしないんですよ。

 単純にゲームとして見ても、やたら単調で、戦略性も薄く、正直、おもしろいとは思えません。

 とはいいながらも、今日は、かなりの長時間、このゲームと共に過ごしてしまいました。
 へ? サイトの更新ですか?
 なつかしいですねえ。


2006年9月26日(火)

 昨日買った、『信長異聞』。もう、クリアしてしまいました。
 一度、バグのため画面が止まってしまい、挫折しそうになりましたが、どうにか、クリアしました。
 「本能寺の変が起こらず、信長が、無事、天下を統一する」というエンドでした。

 1周目をクリアしての感想は、昨日と同じです。

 2周目をプレイするかどうかは、かなり微妙です。


2006年9月27日(水)

 8月14日の日記に書いた、「古谷チーフは、昔は痩せていた」という話の、真相が分かりました。古谷チーフ本人が、語ってくれました。

 渡辺チーフと出会ったころの古谷チーフ、人生で、一番痩せていたそうなんです。それまでより、5キロ以上も、痩せてしまったそうなんです。
 原因は、失恋のショックだそうです。

 ウフフ。なかなかに、ピュアでナイーブな心を持っているのね、チーフ。
 副店長たちとは、大違いだ。

 ところで、それとは全然関係ない話なんですが、大沢さん、結局、予定通り、2泊3日のタイ旅行に出かけ、無事、帰ってきたみたいです。
 向こうは、日本で報道されている通り、至って平穏で、いつもと変わらない様子だったそうです。

 ふむふむ。それは何よりだ。
 で、5000円でどうたらこうたらっていう話のほうは、どんな顛末を辿ったんですかね?


2006年9月28日(木)

 今日は、売り場のお片づけ。ドライソーセージの類やタレの類などがのった台を、みんな撤去し、作業場に下げます。

 これは、肉屋に限った話ではありません。
 床に置かれている台は、アルバイトたちの手によって、みんな、バックルームに一旦撤収。
 こうして、店中の床が、むき出しにされます。
 もちろん、大きな陳列棚や冷ケースは、そのままですが。

 実は、今日の閉店後、業者の人たちが来て、店中の床を、掃除してくれるのです。
 そのために、事前に、邪魔な物をどけておく必要があったのです。

 この、大掃除のための売り場のお片づけで、すっかり体力を消耗してしまったのか、私、閉店業務中に、普段では考えられないようなミスを犯してしまいました。

 青果売り場に、常温の状態のまま陳列されている、野菜や果物。これらのうち、冷蔵保存の必要があるものは、閉店後、青果の冷蔵庫にしまわなければなりません。

 閉店業務の一環である、その、「青果の収納作業」をしようと、カラのプラスチックケースを高く高く積み上げた台車を引き、青果売り場に向かっている時に、それは起こりました。
 卵コーナーに差しかかったところで、私、プラスチックケースの塔ごと、台車をひっくり返してしまったのです。

 卵が1パック、犠牲になってしまいました。

 なんという、取り返しのつかないことをしてしまったんだ、俺は。
 もはや、全人生を捨てて、償い続けるしかないのか。

 しかし、現場を見ていた副店長は、私に言いました。

「いいよ、1パックくらい。卵なんて、いくらでも作れる。それよりも、ケガをしないことのほうが大事。お前が足を折ったりしたら、それこそ大変だ。店は困る」

 なんて嬉しいことを言ってくれるんでしょう。感動しました。

 まあ、「訴訟なんぞ起こされたりたらヤバいから、ケガなんかされちゃあ困る」って意味だったのかもしれませんがね。


2006年9月29日(金)

 朝の8時半から、出勤しました。
 昨日片づけた物たちを元に戻すために、駆り出されたのです。

 精肉売り場を元通りに直し、いくらか加工肉を出したところで、時間は大体、開店時間の10時ぐらい。これで、私の出番は終わりです。

 勤務を終えると、春井さんが、私の労をねぎらい、ジュースをおごってくれました。

 それを見ていた店長、言います。

「せっかく朝から来てくれたのに、そんなジュースでごまかそうとしてるのか。春井って、ケチだな

 その言葉を受け、春井さん、もうちょっと、奮発してくれます。
 なんと、カステラを買ってくれたのです。
 しかも、5個も。

 5個で100円の、社販のやつだったんですけどね。

 でも、ありがたいことには違いない。
 私は歓喜し、ホクホク顔で、帰宅しましたとさ。

 いつも通りの業務をするために、夕方、もう一度出勤したんですけどね。


2006年9月30日(

 明日は、ラスボス会社の内定式。
 ということで、荷物のチェックをしていたら、すげえことに気づいてしまいました。

 就職活動用に購入し、各社の、説明会から選考まで、常に使い続けてきた、私の腕時計。

 なんと、婦人用だったんです。



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