2006年11月の日記


2006年11月1日(水)

 売り場で日付チェックをしていたら、副店長に、声をかけられました。

「あれ? 樫木、11月1日からは、清水と同じ店舗で働くんじゃないの?(笑)

 そうだったのか。清水組は、セットで転勤だったのか。
 いわゆる一蓮托生ってやつですか。
 運命共同体ってやつですか。
 死なば諸共ってやつですか。

 副店長、おっかない冗談はやめてくださいよ。


2006年11月2日(木)

 清水さんが異動してしまったことで、「四天王」の一角が崩れてしまいました。

 今まで一度も、この日記には書きませんでしたが、実は清水さん、私が働く店の、四天王の一人だったんです。

 四天王のメンバーは、政村さん・春井さん・清水さん・大沢さん。
 名づけ親は、店長。
 ウチの店の、ダメ社員4人ということで、「四天王」の名がつけられたという話です。

 四天王のリーダーとされるのは、政村さん。4人の中では最も仕事ができるので、リーダーなのだそうです。

 しかしこの政村さん、リーダーのくせに、明らかに、数揃えです。
 実力において、他の3人より頭一つ抜け出しているため、「四天王」の頭数を揃えるために入れられているとしか、思えないのです。

 本当にマズいのは、残りの3人なんです。

 村井(兄)さんは、ある時店長から、春井さん・清水さん・大沢さんについての、こんな本音を語られてしまったそうです。
俺が採用担当だったら、あんな奴らは絶対に採用しない
 と、こんな本音を。

 うーん。シロウトの私がいうのもアレですが、店長も、ちょいと、言いすぎのような気がします。
 清水さんと大沢さんは、まだ入社3年目。現時点ではマズくとも、これからいくらだって、化けるかもしれないじゃないですか。

 そして、入社9年目の春井さんは……。
 どうなんでしょうか?


2006年11月3日(

 8月29日以来、たびたび共に飲みに行っている、中学時代からの友人。その彼の他に、もう一人、また別の、中学時代からの友人を加え、3人で、飲みに行ってきました。
 もちろん場所は、ファミレスです。

 飲み会中の会話は、内輪ネタや、例によってのゲームの話がメインでした。
 私たちは、いい加減、目を覚ましたほうがいいと思います。

 帰り際、私は、トイレに行きました。
 小用を思い出したためです。

 ここのファミレスのトイレは、紳士用と婦人用に分かれています。
 当然、私が利用するのは、紳士用です。

 しかし、困ったことに、その時は、紳士用トイレが塞がっていたんです。すでに先客がいたようで、鍵がかかっていたんです。

 そこで私は、ある決断をしました。迷いは、ありませんでした。
 婦人用のトイレに入り、何食わぬ顔で、用を足したのです。

 紳士用トイレも婦人用トイレも、共に、個室が一部屋ずつあるのみ。なので、トイレの中で人と鉢合わせすることは、有り得ないんです。だからそもそも、紳士用と婦人用に分かれている意味なんて、ないのです。
 よって、私の判断は、決して、間違ってなどいないのです。

 ……ごめんなさい。
 だって漏れそうだったんだもん。


2006年11月4日(

 夕礼の時間、副店長が、こんなことを言っていました。
「最近、賞味期限切れの商品が、いろんな部門の売り場から出てきてる。社員やパートさんたちだけでなく、君たちバイトも、厳重に日付チェックをしてくれ」
 と、こんなようなことを。

 精肉売り場からも、今日、値引き漏れの加工肉が、出てきてしまったそうです(幸い、賞味期限は今日切れで、まだオーバーはしていなかったようですが)。
 夕礼が終わった後、そのことを、春井さんに注意されました。
 当然のことです。
 精肉加工肉の日付チェックは、全面的に私の仕事。漏れがあれば、自動的に私の責任ですからね。

 でも、ちょっと待てよ。少しこれ、おかしくないか?

 他の部門は、社員・パート・バイトのみんなで日付チェックをしてるのに、何でウチだけ、違うんだろう。
 どうして、私一人がやってるんだろう。
 それも、通常の業務はそのままに、+αとして。


2006年11月5日(

 売り場で加工肉の品出しをしていたら、副店長に話しかけられました。

 副店長:「佐藤さんってさ、仕事、粗すぎない?
 私:「はい。粗いですよー。……何か、あったんですか?」
 副店長:「いや、佐藤さんが生肉の値引きをやると、いつも、漏れが異様に多いからさぁ」
 私:「それはありますね。でも、春井さんが値引きやった時も、同じ感じですよ
 副店長:「そう。春井もな。あいつもヒドい。あいつ、売り場のことなんか、全然気にしてないみたいだから。それでも、樫木がいる日は、売り場は大丈夫なんだけどさ」
 私:「春井さんと佐藤さんがコンビを組んだ日の次の日なんか、売り場、メチャクチャになってますからね
 副店長:「(笑) ホント、ヒドすぎるよ、佐藤さん。春井も。仕事ぶりが似てるよ、あの二人。あいつら、結婚したほうがいいよ

 佐藤さん、大丈夫かな。
 「首が、胴体から離れて、飛んでいっちゃう」なんてことにならないか、心配です。
 まあ、それはそれとして、ご結婚、おめでとうございます。

 ちなみに、会話中に出てくる、「春井さんと佐藤さんがコンビを組んだ日の次の日は、売り場がメチャクチャになっている」という件は、かつて、古谷チーフと私とで語り合い、共鳴し合ったことでもあります。

 さて、仕事終了後、私は、精肉部の社販セット(ウィンナーやハムやベーコンが、袋に詰められ、ひとまとめにされたやつ)を、買って帰りました。ちょうど、1000円しました。

 別に、それほどこれが欲しかったわけじゃないんです。
 ただ、賞味期限がもうすぐなのに沢山余っていたから、1つだけ、買っていってあげることにしたんです。

 なぜ、沢山余っていたのか。
 それはですね、職員からの注文は全部で15袋だったのに、血迷った春井さんが、30袋も取り寄せてしまったから。
 しかも春井さん、余りまくったそれを、誰に売り込むでもなく、冷蔵庫に放置。そのまま、今日に至ったというわけなんです。

 うーむ。相変わらずですね、春井さん。
 ご結婚、おめでとうございます。


2006年11月6日(月)

 本日は、一日中お休み。
 のんびり羽をを伸ばし、お昼寝したら、そのまま、夜になってしまいました。

 こうして、私の今日は、幕を閉じました。


2006年11月7日(火)

 明日は衛生検査。いつもより、作業場の掃除を念入りにせねばならないということで、今日は、佐藤さんに加えて、本来ならお休みである私も、出勤しました。

 佐藤さん。明日から、3泊4日の修学旅行に出発です。行き先は、沖縄だそうです。
 以下は、本日交わされた、それについての、私と佐藤さんの会話です。

 私:「沖縄ってことは、泳いでいくんでしょ?
 佐藤さん:「それ、春井さんも全く同じこと言ってましたよ(笑)

 むう。なんということだ。
 春井さんと似た者同士なのは、佐藤さんではなく、私だったのか。


2006年11月8日(水)

 佐藤さん、修学旅行に出かけてしまいました。そのためもあって、私、来週の月曜日まで、連続出勤です。頑張らねば。

 そうそう。衛生検査のほうは、特に問題はなかったようですよ。めでたい話ですな。

 今日も、古谷チーフと、いろんなお話をしました。
 「なごり雪」やら「木綿のハンカチーフ」やら「はっぴいえんど」やら「チキチキマシン猛レース」やらについて、二人でトークしました。私が一方的に喋ってるだけだったような気もしますが。
 もちろん、チーフには、
やっぱり歳ごまかしてるよな(笑) 絶対、俺より年上だろ
 と、ツッコまれましたとも、ええ。

 喋りまくって、余裕をこいていたせいで、後が大変でした。
 今日は、本来なら佐藤さんがいる日なのですが、前述の通り彼女は不在。頼みの綱のチーフも、腰痛を理由に、早々と帰宅してしまう始末。
 なんとかやり遂げはしたものの、2人分の仕事を1人でやるのは、キツかったですよ。

 くそう。雑談に興じてるヒマがあるなら、必死で働くんだったぜ。


2006年11月9日(木)

 ようやく、サイトの更新を行うことができました。
 前回の更新から、だいぶ間が空いてしまいましたね。
 管理人には、もっとしっかりしてもらいたいものです。

 さて。本日の、古谷チーフとの会話。

 チーフ:「春井さんって、たぶんダンゴムシくらいの頭の良さしかないんじゃないかな
 私:「なるほど。そこそこの知能ですね


2006年11月10日(金)

 村井(弟)さんから聞きました。

 村井(兄)さん、こないだ清水さんが異動していった店舗に、昨日だか一昨日だか、行ったのだそうです。なんでも、仕事上の用事があったらしくて。

 幸いなことに、清水さんは、元気でやっていたそうです。

 しかし、残念ながら、清水さんの車は、元気じゃなかったようなのです。

 清水さんの神がかり的なドライビングテクニックが、ついに結果を出したらしく、車体が、ボコボコになっていたそうです。


2006年11月11日(

 村井(弟)さんに頼まれ、仕事終了後、大量に余っている、グロサリー部門のシュークリームを買って帰りました。5個入りで450円のやつを、1箱。

 そういえば、昨日は、店長から、10個入りの蒸しまんじゅうを1パック、いただきました。店長ってば、売り上げが足りない部門の商品を自腹で買った際、たまにそれを、バイトたちにプレゼントしてくれるのです。ありがたいことです。

 たまには、甘いものもいいもんですね。
 いえいえ。私は決して、自分の欲望のままに生きて、無駄に太ろうとしてるわけじゃあありませんよ。
 冬眠に備えて、太っておかないといけないんですよ。
 そうなんですよ、きっと。
 ここは一つ、そういうことにしておいてやろうじゃないか。


2006年11月12日(

 一睡もせず、なおかつ朝の9時まで酒を飲み、午前11時に、出勤しました。

 キツかったですよ。
 酒に関しては、350mlの缶ビールを2本飲んだだけなので、出勤時には酔いも醒めており、何も問題なかったのですが、睡眠不足のほうは、痛かったです。
 まあ、全面的に、自分自身のせいなんですけどね。

 しかも、こんな日に限って、朝から晩までフル出勤。
 佐藤さん、修学旅行のほうは昨日までだったんですが、今日は今日で何か用事があるらしく、私が、一日中出ることになっていたんです。

 休憩時間には、耐え切れず、寝てしまいましたよ。休憩室の机に突っ伏して、10分ほど。
 それだけでも、だいぶ楽になりました。

 夜の仕事中、野沢さんに、睡眠不足だということを話したら、なんと彼、私を、今日の閉店業務担当から、外してくれました(今日は、私以外にも3人、閉店業務担当のバイトがいるので、私がいなくたって、別に困らないのです)。
 おかげで、肉屋の業務を終えた段階で、仕事から解放されました。
 ありがたき幸せです、野沢さん。

 さてと。感謝したところで、自分の職場でお買い物です。
 白ワインと、久々に精肉売り場に並んだテリーヌ、それから、昨日と同じシュークリームを2箱、買って帰りました。
 結局、店を出たのは、閉店時間の、午後10時でした。

 帰った後は、早速、テリーヌを食いながら、ワインをゴクゴク。
 今日一日頑張った自分に、ご褒美です。
 寝るのなんて、その後でいいんです。

 大丈夫。心配なんていりません。
 だってそうでしょ? 常識で考えてみてくださいよ。
 寝る間も惜しんで酒を飲み、睡眠不足で後悔するだなんて、そんなバカな奴、いるわけないじゃないですか。


2006年11月13日(月)

 本日で、今回の連続出勤は終わりです。ホッとしました。

 仕事を終えた後は、桐島さんと一緒に帰りました。二人で、自転車を並走させて。私と彼とは、帰る方向が同じなので、閉店業務終了後、一緒に帰ることが多いのです(ちなみに、清水邸でのカレーパーティーの際も、私と桐島さんは、歩いて、一緒に帰りました)。

 道中で、桐島さん、グロサリー部門に新しいバイトが入るという話をしてくれました。今月中には、やってくるそうです。

 少々、おかしな話です。
 グロサリー部門の、夜のバイトの定員は、4名。今現在、グロサリーで働いているバイトの数も、4名。
 人数、足りているのです。
 足りていないのは、青果と鮮魚だけだったはずなのです。

 不思議に思って、桐島さんにその点を聞いてみると、
なんか、清水さんの代わりらしいですよ
 という答えが返ってきました。

 なるほど。納得しました。そういえば、清水さんの後任の社員、誰も来ていないのでした。
 しかし、ちょっと、悲しいですね。
 清水さんの穴は、バイトで十分に埋められるってことですか。


2006年11月14日(火)

 ゼミに出席するために、学校に行きました。
 今月になって、初めての登校でした。

 掲示板を、見てみました。

 ウチのゼミは、休講でした。

 家に帰りました。


2006年11月15日(水)

 作業場にて、古谷チーフが、片手で、ポンポンとお腹を叩いていました。
 彼、「音が鳴るから」という単純明快な理由で、しばしば、片手の手のひらを使い、お腹を叩くのです。これが、癖になっているようなのです。

 以下は、今日の、その、“ポンポン”発生後の、私たちの会話です。

 私:「ダメですよ、叩いたりしちゃ。3人目のお子さんを身篭ってるんですから
 チーフ:「おお、そうだった。これはいけない」
 佐藤さん:「(笑) 何ヶ月ですか?」
 チーフ:「大体8ヶ月。ウチの奥さんが8ヶ月を越えると、負ける。それまでは、俺のほうが勝ってる
 私:「なるほど。つまり、妊娠8ヶ月目のお腹と同じくらいあるってことですね。太りが
 佐藤さん:「太りって……(笑) ダメじゃないですか、もっとオブラートに包んであげないと」
 私:「そうでしたね。じゃあ、デブが
 チーフ:「もっとストレートになってるじゃないか(笑)


2006年11月16日(木)

 今日は、11月の第3木曜日。ボジョレー・ヌーヴォーの解禁日です。
 一般的には、今日になって初めて、お目にかかれるものなのでしょうが、私は、昨日の段階ですでに、バックルームにあった、このワインを見ています。閉店後、売り場に、ボジョレー軍団がセッティングされるところも見ています。

 ただ、一般人より一足先に見たというだけで、飲んでもいないくせに、妙な優越感にひたってしまいます。
 絵に描いたような、小物っぷりです。

 そうそう。そういえば、例のテリーヌ。ボジョレーの解禁に合わせて、売り場に並んだものだったんですね。

 やっと気づきました。


2006年11月17日(金)

 今日は、特にネタになるようなことがなかったので、一昨日の話の続きでも。

 ポンポン関連の、一連の会話の後、古谷チーフ、数日前に家庭内であった出来事について、語ってくれました。
 「デブネタつながり」ということで。

 なんでも、チーフの息子さんが、今度、幼稚園の劇で、孫悟空の役をやることになったらしいのです。
 そのことを、両親に話して聞かせた後、息子さんったら、無邪気に、こう言ったそうなのです。

お父さんは猪八戒だよね

 我が子の、正直極まる発言に、チーフの奥さんは、笑いを堪えることができなかったそうです。
 それを見て、チーフも、笑ってしまったそうです。

 微笑ましい話ですね。

 しかしチーフ、自分で自分を笑ってちゃあ、いかんぜよ。


2006年11月18日(

 最近私、鏡を見るたびに、違和感を感じるんです。

 何か確証があるわけじゃないし、全くの勘違いかもしれないんですが、前髪の量が、以前より、若干少なくなってるような気がするんですよね。

 でも、もしこの懸念が当たっていたとしても、全然、気に病んだりなんかしませんよ。

 「若いのに、ハゲてる」なんて考えてしまうから、いけないんです。
 実際にはね、逆なんですよ。「ハゲてるのに、若い」って考えるべきなんですよ。
 どうです? この、前向きな新解釈。
 まさに、大岡裁き。
 思い知ったか!


2006年11月19日(

 先週同様、一睡もせず、朝まで酒を飲み、午前11時に出勤しました。
 途中、酒のせいか、頭が痛くなってきましたが、なんとかやり遂げましたよ。
 今日は、先週とは違い、お仕事は夕方まで。そのおかげで、どうにか九死に一生が得られたという感じです。

 生肉の値引き中、副店長に話しかけられました。

 副店長:「もうさぁ、お前が社員になれよ。で、代わりに春井がバイトになると。あいつ、判断業務ができないみたいだから」
 私:「そうなんすか(笑) そういえば、前に、小林トレーナーが古谷チーフに語ったらしいですね。『もしここに、Jリーグみたいに入れ替え戦があったら、まず最初の入れ替え戦で、春井はパートに落ちて、次に、バイトに落ちて、その次には、引退することになる』って」
 副店長:「いや、違うから。あいつの場合、いきなりクビだから
 私:「そんなになんですか?(笑)」
 副店長:「そうだよ。悲しいけど、誰が見てもそうだから

 会話中に登場した、小林トレーナーというのは、精肉部門の小林トレーナー(仮名、今年度で34歳・男)のことです。

 うむむ。いやしかし、切ないですね。
 春井さん、とてもいい人だし、私も彼のことは、好きなんです。それは間違いないんです。
 でも同時に、彼が無能であることも、間違いないんです。
 だから、こういう話題を振られてしまうと、どうしても、どうにもこうにも、かばいようがないんですよ。
 うー。切なきかな切なきかな。


2006年11月20日(月)

 またまた、飲みに行ってまいりました。

 今月の3日に飲みに行った、中学時代からの友人2名。それから、学校等は一度も一緒になったことがないのに、なぜか友人な友人1名。そして、私が1名の、計4名で、飲みに行ってまいりました。
 場所は、やっぱり、ファミレスです。

 書くのがめんどくさいので詳細は省きますが、今回の飲み会中のトーク、なぜか、ホモネタが目立ちました。
 しかも、その手のネタを、中心になって発していたのは、間違いなく、私でした。

 いえ。違いますよ。私には、そういう趣味はないんですよ。あくまでも、ギャグだったんですよ。本当です。
 本当ですってば。


2006年11月21日(火)

 19日の、ハゲネタ日記を読んで、私が、年齢より老けて見られることの多い人間だと思った方もいるでしょう。

 ところがね、実際には、まるで逆なんです。

 自分では、全然そんな顔だとは思えないんですが、やたらに私、童顔だと言われるんですよ。

 初めて会ったパートさんやマネキンさんは、必ず私のことを、高校生だと思うようです。
 バイトを始めた当初、タッキーは、私のことを、少しも疑うことなく、自分より年下だと思っていたそうです。
 佐藤さんも、バイトを始めて間もないころ、私のことを、「16歳だと言っても通用する」と、言っていました。

 顔が幼く見えてしまうのは、私が、人生経験に乏しい苦労知らずだからでしょうか。
 きっと、そうなのでしょう。

 それでですね、私が、こんなつまらん童顔ネタを出してまで、何をいいたいかというとですね、
俺は、たとえ頭は老けてたとしても、顔は若いんだぞ
 と、こういいたいわけなんですよ。わっはっは。

 ……ちょ。ちょっと待て。
 「幼い顔して頭はハゲ」って、それってすっごく、不気味じゃないか?


2006年11月22日(水)

 今日は、肉屋のバイトは二人とも出勤の日。しかし、出勤時間である後6時を過ぎても、佐藤さんが、姿を現しません。
 不思議に思う、古谷チーフと私。チーフの指示を受け、私は、佐藤さんにメールを送ります。「どうしたんだい?」と、尋ねるメールを。

 すぐに、佐藤さんから、返信が来ました。
 「『今日は30分から1時間くらい遅れる』と、事前に、春井さんに言ってある」というような内容でした。

 合点がいった。やはり、春井さんが裏で糸を引いていたか。

 7時ごろ、佐藤さん登場。どうも今日は、部活(美術部)の展覧会絡みで、遅れざるを得なかったらしいのです。
 当然、チーフは、彼女のことは、一言も責めません。その代わりに、こう言いました。

「今度、春井さんに、『死ね!』って言っといてください」

 相当、春井さんに対しては、溜まってるものがありますな、チーフ。

 そういえば、佐藤さん、ようやく、修学旅行のお土産を持ってきてくれました。
 そうなんです。彼女、今までずっと、持ってくるのを忘れていたのです。

 お土産は、沖縄名物のお菓子・サーターアンダギーと、かつてチーフもくれた、紅いもタルトでした。
 ありがとうございまする。

 この調子で、今度は、私のズボンも持ってきてね。


2006年11月23日(

 どうしようもない凡ミスをして、お客様からクレームの電話をもらってしまいました(直接、電話応対をしたのは、私ではなく、古谷チーフですが)。

 398円の商品が、1パックあったのです。それを半額にする際、私、間違えて、「580円からの半額」を意味するシールを貼ってしまったのです。
 そのせいで、お客様が、91円の損をしてしまったというわけなのです。
 これは、春井さんや佐藤さんでも、そう滅多にやらない、非常におバカなミスです。

 情けないです。
 何が情けないって、「自分は、春井さんや佐藤さんよりも繊細な仕事ができる」と考え、さんざん思い上がってきた、自分の心が情けないです。
 春井さんと佐藤さんに、謝りたいです。

 業務終了後、売り場にあった、佐藤さんの修学旅行土産を持って帰りました。
 私、まだ、持ち帰ってなかったんです。
 昨日、忘れて帰っちゃったんです。

 うおおおおおおお。なんてことだ。
 春井さん、佐藤さん、すまねえ。


2006年11月24日(金)

 グロサリー部門の新しいバイト君、やってきました。本日が、初出勤でした。割と、デキそうな感じの人でしたよ。

 どうもこの人、清水さんの代わりとして雇われたわけじゃあないみたいです。
 なんでも、年内だか年明けすぐだかに、グロサリー部門のバイトの一人である北内さん(仮名、高校3年・男)が、辞めてしまうそうなのです。今日来た人は、その北内さんの、代わりみたいです。夕礼の際、副店長が言っていました。

 なんという、残酷な宿命。
 清水さんの穴は、バイトを使って埋める必要すらないレベルだということなのか。


2006年11月25日(

 当サイトからもリンクしている、チンゴ!さんの、オフ会に参加してきました。
 私、今まで一度も、チンゴ!さんの掲示板には書き込みをしたことがなく、今回のオフの話が浮上するまでは、管理人のチン太さんとメールをしたこともなく、その上、そもそもオフ会というものに一度も参加した経験がない人だったので、かなりためらいもありましたが、思い切って、行っちゃいました。
 いやはや、勇気を出して踏み込んでみるものですな。楽しかったですよ。

 2時間弱の電車の旅を経て、集合時間ちょっと前の、午後4時50分ごろ。集合場所に到着したはいいのですが、困ったことに、どの人がチン太さんなのかが、分かりません。とにかく、人ごみが凄かったので。
 それっぽい人に声をかけてみようにも、
チン太さんですか?
 なんて尋ねて、別人だったら、エラいことです。
 私、イタい人になってしまいます。

 そんなわけで、ちょっと、路頭に迷いかけたんですが、チン太さんが携帯電話で誘導してくださったおかげで、どうにか、合流を果たすことができました。

 その後も、参加者の方たちが次々に到着。こうして集結した、チン太さんを初めとする5人の男たちは、会場である、ジンギスカン屋に移動します。
 いよいよ、チン太さんの30歳の誕生日祝いを兼ねた、チンゴ!さんの初オフ会の始まりです。

 まずは、やってきた、5人分の生中で乾杯。順番に、自己紹介というやつをやります。

 この、自己紹介の時間だったでしょうか、チン太さん、誰にも頼まれていないというのに、
「奥さんの画像、見せてあげますね」
 と、唐突かつ自慢げに、携帯電話に保存された、奥さんの顔写真を、見せてくれやがりました。
 お世辞抜きで、メチャクチャ、美人でした。
 思わず私、どこかで拾ってきた画像なんじゃないかと、疑ってかかってしまいましたよ。

 さて、全員分の自己紹介が終わったらば、早速、狭く深い世界の話に突入。大輪の花を咲かせます。
 チンゴ!さんは、KOEIの歴史シミュレーションゲームシリーズの中でも、どちらかというとマイナーな部類に入るであろう、『蒼き狼と白き牝鹿』シリーズ関連のサイトですからね。9月20日に、私と副店長が飲みながら熱く語り合った内容よりも、さらに数段、重厚で濃厚な会話が繰り広げられましたよ。
 知る人ぞ知る“オルド”ネタを初めとする、「蒼き狼と白き牝鹿」絡みの話はもちろんのこと、真っ当な人間なら絶対に知らないような、世界史関連のディープな話だとか、カルトな洋モノ歴史シミュレーションゲームに関する話だとか。

 参考までに、今回のオフ会における私の発言のうち、皆さんから笑いを取ったものを、いくつか抜き出してみましょう。

「クランの最初の息子に、『コルゲン』って付けるとこまでは当たり前なんですけど、2人目からはネタがないから、私の場合、『キャベジン』とか『ウナコーワ』とか、『バンテリン』
「トオリル=ハーンでやった時は、息子の名前は、『クジラ=サングン』とか」
「大ハーン、私、この中では一番年下ですから。ボロクルですから。チン太さんにいつか息子さんができた時には、その子を守って死にますよ
「チン太さんの住んでる辺りは、都会ですから。文化度高いですからね。きっと優秀な子供が生まれますよ

 ……とまあ、こんな感じです。
 このオフ会に参加した方たちが、どれだけ、一般人とかけ離れた嗜好の持ち主たちであるかが、よーく分かったでしょう?

 ちなみに、「大ハーン」というのは、ここでは、チン太さんのことを指しています。
 誰が言い始めたわけでもなく、いつの間にか、自然とこのオフでは、チンギス=ハーンになぞらえて、チン太さんのことをこう呼ぶようになっていたのです。

 飲んで語って時間が経って、午後8時少し前くらいのことだったでしょうか。我々は、ジンギスカン屋を後にし、近くのカラオケ店へと入りました。

 せっかくカラオケに来たというのに、皆さん、それほど歌を歌いません。私も、1曲しか、歌いませんでした。ここでも、酒とトークがメインになってしまったわけです。
 だって、蒼き狼と関連性のあるような歌が、ないんだもん。
 でも、最後には、5人揃って、大合唱しましたよ。この場に最もふさわしいであろう曲・「ジンギスカン」を。

 カラオケ店を出た時には、もう、午後10時近くになっていました。この段階で、帰りの電車の都合により、1名の方が離脱。残る4人でもって、さらにもう一軒、店を回ります。

 今度の店は、いわゆる、バー(エッチな店ではない)というやつでした。
 ここでも、飲んで、語ります。しばらくして、仕事の都合でどうしても途中からしか参加できなかったという、もう1名の方(もちろん、男性)が登場。5人で、引き続き、盛り上がります。

 このバーのお客さん、我々以外は、そのほとんどが、カップルでした。それだけでも結構胸に刺さるものがあったのですが、隣のテーブルのカップルの、女のほうが、時折、こちらのテーブルをチラチラ見てくるのが、とっても心に刺さりました。
 たぶん彼女には、我々のトーク中に頻繁に出てくる単語、「チンゴ!」の、「ゴ」が、「コ」にでも聞こえていたのでしょう。「下劣な男たちの集団」とでも思ってしまったんですな、きっと。
 しかも、その下劣な男たちときたら、「メグジンセウルト」だの「ウリヤンハタイ」だの「タクパゲンツェン」だの、わけの分からない言葉を口走ったりもしているのです。
 彼女が身の危険を感じてしまうのも、全く無理のない話ですね。

 そして、26日の午前0時ごろ、三次会も終幕。チン太さんもべろんべろんだし、これにてオフ会は終了、なのですが、私はまだまだ、帰れません。
 だってもう、帰りの電車がないんですもの。

 では私は、どうしたのか?
 その辺については、明日の日記で。

 それにしてもこの日記、相変わらず、当日中に書いていないのがバレバレですなあ。


2006年11月26日(

 それでは、昨日の話の続きをば。

 私、オフ会終了後は、チン太さんの家に、泊まることになっていたのです。

 実は、カラオケ店での二次会の最中に、私、チン太さんから許可を得ていたのです。彼の自宅に、一泊する許可を。
 当初は私、午後9時台には家路につく予定だったんですが、それを受けて、急遽、予定を変更。
 こりゃあもう、お言葉に甘えるしかねえって思っちまったわけですよ。

 私の他にも、もう1名の方(三次会から参加した方)が、チン太さん宅に足を踏み入れます。彼は、自分の家には歩いて帰れるそうなので、泊まりはしないのですが、せっかくだから、チン太さんの家に寄っていくことにしたそうです。

 こうして、我々は、チン太さんの自宅に踏み込みます。

 そこには、奥さんの姿はありませんでした。
 それもそのはず。彼の奥さんは、同窓会とやらに行っていて、26日の午前10時ごろまで、帰ってこないそうなのです。だからこそ、チン太さんは、宿泊を許可してくれたのです。
 もし、見ず知らずの奴を家に泊めたなんてことがバレたら、チン太さん、奥さんに怒られるそうです。

 すでに、泥酔しているといっても差し支えない状態のチン太さん、
「俺が更新するところ、見せてあげますよ」
 と言い、ノートパソコンを広げます。

 だけど、どう見たって、マトモな更新なんて無理。だって、自分のサイトを見て、
何だこのサイトは? このサイト見たことあるな。……そうだ、これ俺が作ったんだ。こんなのも作ったなあ。なつかしいなあ
 なんて言い始めてしまう有様だったんですから。

 こんな感じですからね。ほどなくしてチン太さん、床に敷布団を敷き、そこに横になり、寝てるんだか起きてるんだか分からない状態に陥ってしまいます。

 こうなってくると、もう潮時です。もう1人の方は、チン太さんにお礼を言い、帰ってしまいます。午前1時半くらいのことだったでしょうか。

 私も、これ以上起きていても仕方がないので、寝ることにしました。自分のカバンを枕にして、むき出しの床の上で。
 別の部屋には、ベッドもあるらしいのですが、あいにくそれは、夫婦専用。私は、使っちゃいけないそうなのです。だから、床に寝るしかないのです。

 ところが、布団の上に横になり、半分眠っているような状態のチン太さん、床に寝る私に、ダメ出しをします。
 客人を、床に寝かせるわけにはいかないと思ったのでしょう。彼、親切にも、私を布団で寝かせてくれるというのです。
 自分と同じ布団で寝かせてやるというのです。
 添い寝をしようというのです。

 まあ、せっかくのお誘いですし、私としても、断る理由はありません。
 彼と同じ敷布団の上で、寝させていただくことにいたしました。

 添い寝とはいっても、まあこれ、ただ単に、「寝てる場所が隣同士」ってだけの話ですからね。
 大丈夫。心配はいりません。
 肌の触れ合いは、一切、ありませんでしたよ。

 彼に変な趣味はないということは分かっていたので、私、そういう意味では安心していたのですが、それでもやっぱり、緊張しました。
 なぜって、もし万が一、奥さんが、予定よりも早く帰ってきてしまった場合、あらぬ誤解をされてしまうことは、避けようがないと思ったので。

 布団の上に横になるうちに、私、眠りに落ち、目が覚めた時には、午前5時前になっていました。チン太さんは、熟睡していました。

 しばらく、ケータイでもいじってヒマをつぶした後、午前6時過ぎには、私、寝ているチン太さんを起こし、お礼を言い、家路へとつきました。

 さて、午前9時台には、自宅に到着。ここで、朝飯を食べ、帰宅途中に購入した、栄養ドリンクを飲みます。

 私、体調を整えねばならないのです。
 午前11時から、バイトがあるからです。

 眠気と戦いつつ、頑張って働き、夕方には、業務終了。
 自分の勤め先で、お弁当を買って帰りました。

 ジンギスカン弁当です。

 味はそこそこだったのですが、信じられないくらいの、上げ底弁当でした。


2006年11月27日(月)

 朝、佐藤さんからメールがありました。
 体調が悪いので、今日、代わりに出勤してほしいとのことでした。
 優しくてカッコ良くて素敵な私は、即座に了承。出勤することとなりました。

 さて、本日の、私と古谷チーフとの会話。

 私:「なんか、最近、仮面ライダーチップスが復活してますよね
 チーフ:「さあ……。僕は樫木さんみたいなマニアじゃないので、知らないです」
 私:「何言ってるんですか。いつまでも子供みたいなこと言ってちゃ、ダメですよ
 チーフ:「それ、どっちかっつうと、逆じゃないか?(笑)」


2006年11月28日(火)

 来月の15日に、ウチの店による、清水さんの送別会が開かれます。会場は、かつて私が、副店長たちと飲みに行った、焼き鳥屋です。
 普通、こういった会にバイトは参加しないものらしいのですが、私は、参加します。
 酒が好きなので。

 本来ならその日、私は出勤なのですが、もう、とっくの昔に、佐藤さんにバトンタッチしてあります。「宴会に出たい」という高尚な事情を話し、出勤日を振り替えてもらったのです。
 酒が好きなので。

 参加するバイトは、私だけではありません。
 村井(弟)さんと桐島さんも、閉店業務が終わりしだい、合流するそうです。
 本当ならば、私も、閉店業務に参加しなければならない立場なんですが、彼らに任せてしまいました。
 酒が好きなので。

 今日の、閉店業務終了後、店長と副店長と渡辺チーフが、冗談半分で、桐島さんをたしなめていました。
 「清水なんかのために、無理して参加することはないんだぞ。気をつかって参加する必要はないんだ。どうせ、ろくな会にはならないんだし」と、いうような感じで。
 桐島さん、非常にマジメな人ですからね。3人は、彼が、義務感に駆られて、嫌々ながら参加を希望しているのではないかと、ちょっと、心配になってしまったのでしょう。

 それに対し桐島さん、大マジメな顔をして、以下のように答えたので、店長たち3人は、大ウケでした。

「大丈夫です。今回は、食べ物がマトモなので、安心してます


2006年11月29日(水)

 閉店業務中、POS室で、野沢さんと、仕事をしつつちょっと雑談。
 野沢さん、清水さんのことで、文句をたれていました。

「あいつ、最後の日になっても、俺に、『お世話になりました』の一言も言わねえんだよ。信じられねえよ。そんな奴初めてだよ。……昔の俺だったら、大変なことになってたんだろうなぁ」

 そして、そのまま彼、「昔の俺」について語り出します。

 全く驚いたことに、野沢さん、かつては、部下に対して、非常に厳しい人だったらしいのです。
 もの分かりの悪い部下には、拳でもって指導をすることも、しょっちゅうあったそうです。

 そんなことを繰り返していたら、そのせいで、ある時、ある部下が、発狂してしまったそうなのです。
 仕事中に、突然、悲鳴とも雄叫びともつかない大声を上げ、暴れ出してしまったというんですから、ただごとではありません。
 よっぽど、野沢さんによって、精神的に追い詰められていたんでしょうね。

 しかし、あの野沢さんが、かつては、そういうタイプの人だったとは、実に意外です。
 「人に歴史あり」ってやつですね。

 そういえば、この日記の、登場人物紹介の、野沢さんの欄を見てみると、
 「穏和な性格だが、怒ると怖いとの噂」
 「かつては、別の店舗でチーフを務めていたそうだが、何らかの理由で降格されたらしい。一体何をやってしまったのかは、不明」
 なんてことが、書かれていますね。

 そうでした。私が書いたんでした。

 これ、古谷チーフや村井(弟)さん等から得た、断片的な情報を元に書いた文だったのですが、なるほど、今日、野沢さん自身から話を聞いたおかげで、なんとなく、全貌が見えてきたような気がいたします。

 いやあ、それにしても、凄いですね。この日記の登場人物も、人物像に、厚みが出てきましたね。
 まさに、文学って感じですね。


2006年11月30日(木)

 本日は、月末恒例の、棚卸し。我々肉屋のバイトは、30分早く出勤せねばなりません。
 なのに佐藤さんめ、またしても、いつも通りの時間に出勤してきました。
 忘れっぽいのも、いつも通りですね。

 ……と、思いきや、今日の佐藤さんは一味違いました。
 なんと、預けてあった私のズボンを、持ってきてくれたのです。
 ありがとうございます、佐藤さん。

 彼女にこれを手渡したのが、8月30日ですから、実に3ヶ月ぶりに、私の元に戻ってきたことになります。
 ついに、とうとう、ようやく、やっと、という感じです。

 ちなみに、破れたズボンを縫い始めたのが、昨日の夜。縫い終わったのも、昨日の夜だそうです。
 君は一体、この3ヶ月間、何をやっていたんだね。

 そんな彼女と私の、今日の会話。

 私:「それじゃあ、その商品を冷凍庫にしまうの、お願いします。報酬は……特になしという方向で
 私:「じゃあ、樫木先輩が、死ぬってことで

 口が悪いのは、完全にいつも通りですね。

 帰り際、男子更衣室の床に、2冊の雑誌が落ちているのを、発見してしまいました。
 2冊とも、エロ雑誌でした。

 そこへ、なぜか閉店後のこんな時間まで残っていた、後藤田チーフが颯爽と登場。
 私、彼に、事情を聞いてみることにしました。

 思った通り、2冊の雑誌は、彼の持ち物でした。
 朝、通勤途中に買ったのだそうです。それが、日課になっているのだそうです。

 そう、勇壮に語ると、彼、満面に笑みを浮かべ、その雑誌うち一冊を、広げます。
 そしてそれを、私に、ドーンと見せつけてきます。
 「うらやましいだろ〜」とでも、言うかのように。

 ………。

 頑張れ、お父さん!

 でもちょっと、うらやましかったかな。



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