(感想・批評)
難易度が、かなり低い。
ザコもボスも弱いので、どんどん話を進められる。ダンジョンの構造も非常に単純。
頼もしい助っ人である、傭兵・神像の存在が、この、ぬるま湯のようなゲームバランスを、さらにぬるくしている。戦闘が終わるたびに、HPやMPが完全回復する彼らは、本当に頼りになる。しかし、ほぼ全ての敵に、彼らだけで勝ててしまうというのは、あんまりだ。ちょっと頼りになりすぎである。
逆に、傭兵・神像を全く使わず、主人公パーティーだけで戦っても、やっぱり簡単にクリアできてしまう。こっちも問題であろう。
ゲーム中、占い師から、攻略のヒントを聞くことができる。大変に親切で便利だが、この占い師、喋りすぎである。占い師にさえ聞けば、これから先、どこへ行き、何をすればいいのかが、あっさり分かってしまうのだ。もう少し、口をつぐんでほしかった。
ゲームの流れは、ただただ、単調なストーリーを追うだけに終始する。血湧き肉躍るドラマチックなイベントなどは、ない。それでも、前作をプレイしていれば、そこそこ楽しめるようだが、この作品の独力でも、もう少し頑張ってほしかった。
主人公パーティーのメンバーが、無駄に入れ替わるのも、あまり褒められたものではない。これのせいで、それぞれのキャラの個性が、相当に薄くなってしまっている。
壷や戸棚などを調べると、時々、ユニークな反応が返ってくる。これがおもしろく、ついつい、そこら中の、ありとあらゆる物を調べてしまう。また、お金や経験値を稼ぐことのできる小イベントも充実している。この辺りのセンスは良い。
とにかく、とても簡単に、スイスイと前に進めるゲームである。そのため、ちっとも張り合いはない。だがその分、プレイに伴う不快感も、ほとんどない。健康的な精神状態で、遊び続けることができる。その意味では、悪くないゲームだろう。
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