シルヴァ・サーガ2

1993年5月23日発売
セタ

ゲーム シナリオ キャラ バランス 音楽 難易度
D D D C D 易しい

(概説)
 ファミコンで発売されたRPG、『シルヴァ・サーガ』の続編。前々作は、同じくファミコンのRPGである、『ミネルバトンサーガ』。
 主人公パーティーの他に、全自動で戦ってくれる、傭兵パーティー・神像パーティーを組織することができる。プレイヤーは、3つのパーティーを任意で使い分け、戦闘を切り抜けていく。
 作中では明言されないが、実は、『ガデュリン』とは同一世界の物語であるらしい。

(感想・批評)
 難易度が、かなり低い。
 ザコもボスも弱いので、どんどん話を進められる。ダンジョンの構造も非常に単純。
 頼もしい助っ人である、傭兵・神像の存在が、この、ぬるま湯のようなゲームバランスを、さらにぬるくしている。戦闘が終わるたびに、HPやMPが完全回復する彼らは、本当に頼りになる。しかし、ほぼ全ての敵に、彼らだけで勝ててしまうというのは、あんまりだ。ちょっと頼りになりすぎである。
 逆に、傭兵・神像を全く使わず、主人公パーティーだけで戦っても、やっぱり簡単にクリアできてしまう。こっちも問題であろう。
 ゲーム中、占い師から、攻略のヒントを聞くことができる。大変に親切で便利だが、この占い師、喋りすぎである。占い師にさえ聞けば、これから先、どこへ行き、何をすればいいのかが、あっさり分かってしまうのだ。もう少し、口をつぐんでほしかった。
 ゲームの流れは、ただただ、単調なストーリーを追うだけに終始する。血湧き肉躍るドラマチックなイベントなどは、ない。それでも、前作をプレイしていれば、そこそこ楽しめるようだが、この作品の独力でも、もう少し頑張ってほしかった。
 主人公パーティーのメンバーが、無駄に入れ替わるのも、あまり褒められたものではない。これのせいで、それぞれのキャラの個性が、相当に薄くなってしまっている。
 壷や戸棚などを調べると、時々、ユニークな反応が返ってくる。これがおもしろく、ついつい、そこら中の、ありとあらゆる物を調べてしまう。また、お金や経験値を稼ぐことのできる小イベントも充実している。この辺りのセンスは良い。
 とにかく、とても簡単に、スイスイと前に進めるゲームである。そのため、ちっとも張り合いはない。だがその分、プレイに伴う不快感も、ほとんどない。健康的な精神状態で、遊び続けることができる。その意味では、悪くないゲームだろう。


名ゼリフ

「そして、またどこかで、酒でも飲みましょう」(ピグリオ)



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